C20 内燃車
写真1 見開き(その1) 写真2 見開き(その2) 写真3 ページ内容(その1) 写真4 ページ内容(その2) 最近は本屋さんが減ってきているので必ずしもそうとは言い切れない状態になりつつありますが…紙の本は「本屋さんにおける立ち読みにより中身を確認」できます。そ…
鉄道車両(いわゆる電車など)はごくおおざっぱに、台枠(人体に例えれば骨のようなもの)の上に車体(肉のようなもの)を構築し、台枠の下には各種の制御装置など(臓器のようなもの)をぶら下げている…と言えます。鉄道車両は一般的に20~40年前後使用されることが…
図1 路線開業年と会社変遷 図2 路線概略 今年開業110周年となる関東鉄道ですが、路線開業年および会社の変遷は図1の通りです。今年は常総鉄道開業から数えて110年ということになります。 さて、図1および図2に示した4つの鉄道が合併して1965年に関東鉄道にな…
前回の続きです。 国鉄35系気動車は外吊り扉という構造を採用しましたが、その結果いろいろと波及しました。 1.有効開口幅1200mm 写真1 扉下部 写真2 扉下部 踏段部は第1縮小車両限界により幅2850mmに制限されています。これを突破しないようにするため扉の…
またまた昔の話ですが、日本国有鉄道に「35系気動車」と呼ばれる車両たちが存在しました。10系気動車と同じく通称で、「キハ30系」「キハ35系」などと称することもあるようです。まあ、どれでもよいですね。10系気動車と異なり「ロがつく車両」は存在しなか…
写真1 DT19 写真2 台車中央部拡大 10系気動車は1950年代前半に製造されましたが、動台車がDT19(写真1参照)、付随台車がTR49です。外観はほとんど同じです。いずれも、液体式の試作車であるキハ44500形から採用された標準動台車です。構造の簡略化と保守の容…
元国鉄キハ10形 昔、日本国有鉄道に「10系気動車」と呼ばれる車両たちが存在しました。もちろんこれは通称で、正式に「系」という表現が用いられたわけではありません。鉄道好きの人たちが、キハ17形、キハ10形などの一群をこのように称していたわけです。「…
キハ760形は1957年に雄別鉄道のキハ49200形として登場しましたが、その5年後、同鉄道に気動車が2両増備されました。形式はキハ100形。キハ49200形がすでに3両あったので、4両目と5両目という意味でキハ104とキハ105となりました。 この鉄道は1970年に廃止と…
写真1 関東鉄道キハ900形と国鉄キハ35 関東鉄道キハ900形と国鉄キハ35の側面写真を並べてみました。いずれも3扉で、車内はロングシート、屋根上にはグローブ形通風器があり、典型的な通勤形車両です。さらに、車体幅2800mm(うるさいこと言うと台枠寸法)、車…
写真1 ピストン利用の灰皿 専門としている方は別として、趣味人が鉄道車両用ディーゼル機関のピストンを見ることはなかなかできないと思います。ところが昔々、某非電化私鉄に乗りに出かけたら、ある駅に写真1のようなものがありました。なんと、ピストン利…
写真1 鹿島鉄道キハ600形 写真2 関東鉄道キハ704形 毎度のごとく地方私鉄の地味な車両ばかり掲載しますが、写真1と写真2の車両はもともと国鉄(当時は鉄道省)のキハ42000形ガソリン動車でした。 図3 キハ42000形 1937年に発行された『改訂国産機械図集』から…
写真1 検査前洗浄風景 鉄道車両は安全確保のため、定期的に検査されます。車両は汚れていますから検査前に洗浄します。写真1は鹿島鉄道キハ600形で、蒸気を使って床下洗浄しているところです。台車ももちろん定期検査の対象ですから、取外します。その間車体…
いきなり出したのは、国鉄一般形ディーゼル動車のジャンパ連結器に制御引通し線がどのように割り振られているかを示したものです。一般形ディーゼル動車はこのように統一されていたので、キハ17(1950年代生まれ)、キハ58(1960年代生まれ)、キハ47(1970年代生…
最近「旅と鉄道 増刊9月号」が発売になりました。表紙には「気動車の旅」と記されています。確かにP.48からP.96(最後のページ)までは表題通り「全国非電化路線ガイド」という記事になっています。ところが、前半は小湊鐵道に関する記事で、そのうちP.10~37…
東武鉄道キハ2000と鹿島鉄道キハ430(加越能鉄道キハ120として新製)は兄弟でしたが、窓の構造が独特でした。 写真1 東武鉄道キハ2000 写真2 東武鉄道キハ2000 写真3 鹿島鉄道キハ430 写真4 鹿島鉄道キハ430 新製当初、いずれの車両も上部がHゴムによるガラス…
東武鉄道は電化された鉄道ですが、1980年代までは非電化路線がありました。そこで働いていたのは3両のキハ2000でした。 東武の気動車 さて、キハ2000は鹿島鉄道キハ430の兄ですが、屋根上を見ると結構差異があります。 写真1 鹿島鉄道キハ430 写真2 東武鉄道…
同和鉱業には、小坂鉄道(秋田県)と片上鉄道(岡山県)がありました。遠く離れていますが、採掘したものを運搬するという点で共通しています。旅客輸送もしていたので、いずれの鉄道もディーゼル動車を所有していました。 写真1 キハ801 写真1は片上鉄道のキハ8…
1.はじめに 鉄道車両の構造・性能などに関して調査する場合、重要な資料となるのが諸元表です。人体に例えれば体の各部の寸法や身体機能を記したようなものです。しかし諸元表は人間が記したものゆえ、誤りが入り込んでいる可能性は否定し切れません。だから…
鉄道車両は受注生産であり、見込みで生産された鉄道車両が店舗に並ぶということはありません。鉄道事業者(いわゆる鉄道会社)がメーカに「こんな仕様の車両を製造してください」と注文するわけですが、鉄道事業者としては自社の個性や特徴を出そうとします。 …
写真1 表紙 キワ90とは国鉄が試作した貨物ディーゼル動車です。2軸のかわいらしい車両なので、今でも鉄道模型界では人気があるようです。私自身はキワ90を見たことはないのですが、改造後の姿であるヤ390を撮影しに行っています。そこで時間をさかのぼってヤ…
国立国会図書館デジタルコレクション、今回ご紹介するのは「480馬力電気式ヂーゼル動車説明書」という本で、1938年発行です。 480馬力電気式ヂーゼル動車…ぴんと来る方はかなりビョーキだと思いますが、キハ43000のことです。ディーゼル機関単体は240PSです…
国立(くにたちではなくこくりつ)国会図書館デジタルコレクションには、なかなか興味深い資料が収録されています。 今回ご紹介するのは「略図のガソリン動車」という本で、1935年発行です。内容はこんな感じです。 ガソリン動車 ガソリン機関の動作 機関の構…
今回は放送用ジャンパ連結器に関して、鉄道博物館保存のキハ11 25をネタに書きます。 写真1 後位 写真2 ジャンパ栓受 写真2は、写真1の右下を拡大したものです。ジャンパ栓受が3つあり、下記のような用途となっています。いずれもすべての芯を使用しており、…
以前、キハ202をご紹介したことがありますが、今回はもう1両の気動車であるキハ301(形式キハ300)です。 【岩手開発鉄道キハ202】https://me38a.hatenablog.com/entry/2018/11/18/125400 写真1 外観 もともとは夕張鉄道が1952年(昭和27年)に2両製造したキハ20…
181系のDW4C変速機は「充排油式コンバータ+直結爪クラッチ」という方式です。起動時はコンバータに充油することにより「変速」となります。速度が高くなると入力軸と出力軸を爪クラッチで結合させ「直結」となると同時にコンバータは排油します。 ところで…
181系には反力軸というものがあります。ディーゼル機関と液体変速機は一体になって車体に吊り下げられていますが、推進軸を回転させることにより「機関+変速機」はその反力で回転しようとするため、反力軸で支えるというものです。 反力軸は推進軸と同様に…
181系気動車が電磁自動空気ブレーキであることは鉄道雑誌にも掲載されています。で、「従来の気動車と同様、ブレーキ弁に電気接点が内蔵されているんだろう」程度に思っていました。ちなみに従来形気動車用ME23Bブレーキ弁には「常用ブレーキ」「非常ブレー…
181系の運転台は従来の気動車と大きく異なっています。そのため、主幹制御器はどちらへ操作すると高ノッチ側か、またブレーキ弁はどちらへ操作するとブレーキ側か、わかりませんでした。これも、説明書(構造解説書)を参照したらすぐに判明しました。 ◇ ◇ ◇ …
最近、国鉄の車両設計事務所がまとめた説明書(構造解説書)が市販されるようになりました。いわゆる教本よりもさらに詳しい内容を知ることができるわけで、大変ありがたいお話です。これに関して、思うことを時たま書くことにいたします。 ◇ ◇ ◇ 181系に関し…
1960年に2両製作された貨物気動車です。閑散線区の貨物輸送合理化が目的と言われています。しかし、輸送量が小さい線区で貨物(荷物)を扱うならキハニのような車両を使えばよいし、車扱い貨物だとしても1~2両なら旅客気動車に牽引させればよいだけの話です。…