東武鉄道は電化された鉄道ですが、1980年代までは非電化路線がありました。そこで働いていたのは3両のキハ2000でした。
さて、キハ2000は鹿島鉄道キハ430の兄ですが、屋根上を見ると結構差異があります。
写真1はキハ430で、ガーランド形の通風器が5個並んでいます。これはごく普通だと思います。それに対してキハ2000の場合はガーランド形の両側に押込形の通風器も取付けられています。全長16.5mの小さな車両に2種類15個も通風器があるわけです。
「標準化が好きな東武のことだから、8000系と同じ押込形通風器を並べたかったのか?」と思ったのですが…
1980年代の8000系(写真3)の通風器をキハ2000のものと比較すると、形状が異なります。別に8000系の通風器と同一にしたわけではなさそうです。それでは、暑い季節を考慮して車内の通風を良くしようと思ったのでしょうか?
冷房装置がないキハ2000の場合、確かに暑い季節の車内通風を考慮する必要はあります。しかし、冷房装置がない車両の場合、窓を開けるのが常識でした。写真4はその状況を示しますが、こうなると屋根上に通風器があろうがなかろうが、窓から吹き込む風が車内をびゅうびゅう通り抜けて換気十分です。
そうなるとキハ2000の屋根上に15個も通風器が並んでいた理由は何だったのか…謎です。
以上
ちかてつの
さかてつでした…