2021-01-01から1年間の記事一覧

JR総武快速線馬喰町駅の古い駅名標がなくなったというお話

JR総武快速線の馬喰町は地下駅です。 写真1 駅風景 写真1は馬喰町駅の風景です。立坑とトンネルの接続部になりますが、東京メトロなどのいわゆる地下鉄トンネルと比べるとかなり寸法的に余裕があります。 壁の化粧板を外して何やら工事をしているようです。 …

この免振エキスパンションジョイントは問題ないのだろうか…と思ってしまったお話

免震構造の建物は、地盤(基礎)と建物の間に積層ゴムなどの弾性体を入れてあります。そのため、地震により地盤が水平方向にガタガタと揺れても建物はゆっくりと動き、建物の損傷を防ぐと同時に内部にいる人たちのケガなどを防止します。 地盤と建物の間に弾性…

【地下鉄好きの方へ】菊坂下換気室とその換気塔

1.はじめに 東京メトロ南北線の菊坂下換気室に関して、以前「謎」であるという記事を書きました。その後、貴重なコメントをいただき、それに基づき再調査した結果、かなり謎が解けました。 2.前回の記事 まずは前回…2020年3月20日の記事です。内容を要約する…

関東鉄道・鹿島鉄道に在籍した国鉄(鉄道省)キハ42000形改造気動車に関する電子書籍発売!

またまた長いタイトルになってしまいましたが、タイトル通りです。今回は関東鉄道グループ(関東鉄道、筑波鉄道、鹿島鉄道)の気動車のうち、顔をとりかえた車両に関してまとめました。具体的には、常総筑波鉄道キハ42002形として新製されたキハ703形、鉄道省…

階段道路

道路が階段になっていることがあります。階段なのでクルマは通れません。自転車で通ろうと思えば通れなくもありませんが、実質的に歩行者専用の道路ということになります。クルマにはねられたり自転車にぶつけられたりする心配はありません。そのため、階段…

車体中央がたわんだ国鉄キハ42000形改造車両

写真1 鹿島鉄道キハ600形 写真2 関東鉄道キハ704形 毎度のごとく地方私鉄の地味な車両ばかり掲載しますが、写真1と写真2の車両はもともと国鉄(当時は鉄道省)のキハ42000形ガソリン動車でした。 図3 キハ42000形 1937年に発行された『改訂国産機械図集』から…

仮台車として生き延びた偏心台車

写真1 検査前洗浄風景 鉄道車両は安全確保のため、定期的に検査されます。車両は汚れていますから検査前に洗浄します。写真1は鹿島鉄道キハ600形で、蒸気を使って床下洗浄しているところです。台車ももちろん定期検査の対象ですから、取外します。その間車体…

TR29とDT19どちらが乗り心地が良かったか

写真1 TR29(動台車) まず、TR29の写真を掲載します。これは鹿島鉄道キハ602のもので、鉄道省キハ42036として1937年に新製された車両です。この写真を撮影した1986年当時すでに約50歳だったわけです。TRと称しますが、右側の輪軸に逆転機が取付けられているこ…

京王、富山地鉄、秩父、長野の各鉄道車両用台車と同系の気動車用台車NA4D

昔の気動車はその原動機(ディーゼル機関)が非力でしたから、それを補うために電車より軽量化に重点が置かれたものです。台車もその流れから電車用とは全く異なった設計(軽量構造)のものが多かったのですが、何事にも例外があります。 今回は、関東鉄道キハ70…

地下鉄の駅にあるよくわからないサイン

一部の地下鉄の駅(結構あちらこちらの駅)の入口には、写真1のようなものが取付けられています。 写真1 道路用コーン利用のオブジェ? 写真2 こちらは本物のコーン たまたまある日、写真1と同じ駅に行ったら、写真2のように本物の道路用コーンが置かれていま…

『国鉄ガソリン動車用GP・GPSブレーキ装置』…電子書籍発行までの手順概略

ようやく推敲・校正が終わり、本日発行です。 書籍を作成する場合は、まず何に関して書くか決め、全体構成を決め、それに関する写真と資料を集め、熟読して考察し、説明本文を記し、ページ内の本文と写真と図表の割振りを決め、全体をまとめます。ここまで来…

国鉄ガソリン動車のGP・GPSブレーキ装置 その部品に関して

1か月ほど前に『国鉄ガソリン動車のGP・GPSブレーキ装置』を執筆中である旨、記事にしましたが、ようやく原稿作成終了しました。これから推敲という段階です。 資料を読みながら解説図などを作成してみると、思っていた以上に昔の方々が工夫をしていたんだな…

遺跡の中の飯田橋駅

写真1 プラットホーム跡の長~い通路 JRの飯田橋駅は転落事故防止のためにプラットホームを西の方に移設しましたが、昔のプラットホームはそのまま通路として残っています。もちろんここから電車には乗れません。事故防止のため、柵が設けられて長~い長~い…

黒ネコ

写真1 ある神社 ある日、ある神社を訪れたら、参道にブラックホールのようなものがありました。 写真2 ブラックホールの正体 よく見たら、黒ネコさんでした。 写真3 黒ネコさん去るの図 私が近づいたら去っていきました。 写真4 黒ネコさんの心の中は… しか…

国鉄ガソリン動車のGP・GPSブレーキ装置

どんな分野においても注目されるものと注目されないものがあります。 鉄道という分野にはかなり多くの趣味人がいると思いますし、その中の車両という分野にもそれなりの数の趣味人がいることでしょう。しかし、車両の構造に興味を持つ人となると「車両好き」…

リゾートサルーン・フェスタ…ではない

写真1 リゾートサルーン・フェスタ? あるところを歩いていたら、視野の片隅に「リゾートサルーン・フェスタ」のような映像を感じました。「何でこんなところでこんな映像を感じるのか?」と思いながら「それ」をよく見たら、写真1のような状態でした。 写真…

渋谷駅西側脱皮中

渋谷駅およびその周辺は長いこと大改造中です。地上を見ている限り、山手線と埼京線(山手貨物線)、これを跨ぐ地下鉄銀座線と車庫に行く線…これらの骨格は昔から変わっていませんが、細かく見ると線路はちょこちょこ動いてプラットホームも動いて、それ以上に…

関東鉄道グループの気動車 シル・ヘッダ付の古豪たち

近日、関東鉄道グループ(関東鉄道、筑波鉄道、鹿島鉄道)の気動車に関する電子書籍を発行します。今回はシル・ヘッダを有する比較的小形の車両に関し、『シル・ヘッダ付の古豪たち』として4分冊にまとめました。40年近く前の写真を整理し、さらにその写真を見…

筑波鉄道キクハ10形の台車と逆転機の謎

今から40年近く前に撮影した写真を整理していますが、実にさまざまな発見があります。前回小田急電鉄クハ1650形と比較した筑波鉄道キクハ10形に再び登場してもらいます。…といっても、今回登場するのは台車だけです。ホハ1000形ホハ1001として新製されたとき…

筑波鉄道キクハ10形と小田急クハ1650形

昔、筑波鉄道にはキクハ10形キクハ11という車両が在籍していました。1957年に常総筑波鉄道ホハ1000形ホハ1001(客車扱い)として新製され、翌年キサハ53形キサハ53(気動付随車)と名前を変えました。その名の通り機関を搭載しておらず、他の気動車に引っ張られ…

関東鉄道グループ車両の前後に関するお話

過去に撮影した数多くの写真を現在整理しつつあるところですが、今頃になってようやく気付いた点がいろいろあります。今回は車両の前後に関してです。 図1 前後の標記 乗物にはいろいろな種類がありますが、飛行機でも自動車でも船でも、走るのに得意な向き…

関東鉄道グループ車両の向きに関するお話

過去に撮影した数多くの写真を現在整理しつつあるところですが、今頃になってようやく気付いた点がいろいろあります。 1.路線概略 図1 路線概略 車両の向きのお話をする前に、路線の概略を説明しておく必要があります。 図1は、1980年代の関東鉄道グループ路…

筑波鉄道ジャンパ連結器の謎

いきなり出したのは、国鉄一般形ディーゼル動車のジャンパ連結器に制御引通し線がどのように割り振られているかを示したものです。一般形ディーゼル動車はこのように統一されていたので、キハ17(1950年代生まれ)、キハ58(1960年代生まれ)、キハ47(1970年代生…

小湊鐵道キハ200形構造解説書

最近「旅と鉄道 増刊9月号」が発売になりました。表紙には「気動車の旅」と記されています。確かにP.48からP.96(最後のページ)までは表題通り「全国非電化路線ガイド」という記事になっています。ところが、前半は小湊鐵道に関する記事で、そのうちP.10~37…

床の矢印

写真1 床の矢印 ある駅の乗換通路に記された「床の矢印」です。「こちらへ進みなさい」という意味だとは思うのですが、ひとつひとつの指す方向が異なり、どちらに進んでほしいのか今ひとつよくわかりません。そもそも、矢印がびっしりと並んでいて不気味でさ…

電車用制御装置箱の大きさ逆転に思う

写真1 ふたつの制御装置箱 写真は、現在都営地下鉄浅草線用として増備が進んでいる5500形です。今まであまり意識していませんでしたが、この電車の床下機器を見て「近年の電車の制御装置箱は大きさが逆転しているな」と思いました。 ◇ ◇ ◇ 床下にはふたつの…

キハ410はキハ41000の1/100ではないというお話

昔、鹿島鉄道という鉄道線がありました。そこにはキハ410というディーゼル動車が2両いました。車番はキハ411とキハ412です。これらの車両、生まれをたどると1930年代に製造された鉄道省キハ41000形になります。 キハ41000÷100=キハ410で、面影は1/100程度し…

街中にある意味不明の表示など

街を歩いているといろいろな表示があります。個人が掲示しているもの、自治体が掲示しているもの…。ただし、よく見ると「?」となるようなものが結構あります。 写真1 契約以外はレッカー移動 写真2 契約場所って? 写真1はよく見かける例です。これがどこに…

うねる排水管の謎

擁壁でよく見かける排水管に関するお話です。 写真1 斜めから見た排水管 写真1は斜めから見た排水管です。この擁壁の上ある家屋から雨水などを側溝に排水するためのものです。 写真2 正面から見た排水管 写真2は正面から見た状態です。擁壁に開いた穴にエル…

200‰登り勾配!

写真1 坂道 写真2 20%の勾配標識 ある坂道に、20%と記された道路標識が設置されています。歩いてみると結構急な坂道ですが、それでもクルマは路面とゴムタイヤの摩擦で登っていきます。 写真3 約200‰の勾配を走る電車 写真3は、約200‰(パーミル)の勾配を走…