B08 関東鉄道・筑波鉄道・鹿島鉄道

鹿島鉄道キハ600のジャンパ連結器

鹿島鉄道のキハ600形は、鉄道省(のちの国鉄)の機械式ガソリン動車キハ42000形として産まれました。 写真1 キハ602 写真1のキハ602は、1937年(昭和12年)に鉄道省の大宮工場でキハ42036として新製されました。その後、天然ガス動車に改造→ディーゼル動車に改造…

TR29台車

写真1 関東鉄道キハ614 写真2 関東鉄道キハ614 現在記事をまとめている関東鉄道キハ550とキハ610は、いずれもTR29と称する台車を履いています。もともと国鉄(鉄道省)キハ42000形ガソリン動車のために設計された台車で、ご覧の通り板材を組合わせて構成されて…

関東鉄道キハ720形の逆転機減速比が標準より大きかったというお話

関東鉄道キハ720と加越能鉄道キハ180と原動機出力 写真1 関東鉄道キハ721 以前ご紹介した関東鉄道キハ720形キハ721ですが、この車両には見えないところに特徴があります。逆転機の減速比が大きいのです。これは、加越能鉄道キハ180形キハ187として新製された…

年齢差19歳の相手と顔の移植手術をした話 関東鉄道キハ703とキハ704

少なからず昔の話になりますが、彼らは同じ会社で働いていました。一方は1954年生まれ、もう一方は1935年生まれでした。1935年生まれの方は別のところで働いていましたがクビになり、1952年に同じ会社に移ってきました。 一緒に働くようになって月日が経ち、…

関東鉄道キハ720と加越能鉄道キハ180と原動機出力

写真1 関東鉄道キハ721 写真2 関東鉄道キハ721の連結面標記 昔、関東鉄道にキハ720という形式の気動車がいました。車番(車両の記号番号)としてはキハ721です。写真1はその外観、写真2は連結面に記されている文字です。 この車両、東京オリンピックの年に生ま…

関東鉄道キハ900

関東鉄道のキハ700、キハ800と記事を書いてきたので、次はキハ900だろうと思われた方が多いかと思いますが、その通りです。 写真1 キハ900 写真2 キハ900 写真3 キハ900 キハ700、キハ800いずれも「結果として」通勤輸送用となりましたが、キハ900(写真1~3)…

関東鉄道の塗色(1980年代の視点で)

鉄道車両は、多くの場合鉄道会社ごとに塗色が異なるものです。さらに、10~20年も経つと塗色を変更する鉄道会社が出てきます。 写真1 旧塗色の車両 常総筑波鉄道(現在の関東鉄道)の場合、1959年にキハ500が登場した際、新たに「旧塗色」を採用しました。新し…

関東鉄道キハ800

前回に続き関東鉄道に関してですが、キハ800(写真1)というディーゼル動車(気動車)がいました。この車両は、均整の取れた美しさを持っていました。 ●キハ800の略歴 1961年 キハ801~805として新製(804~805は筑波線配属) 1964年 キハ801~805ロングシート化 1…

関東鉄道キハ700

昔、関東鉄道にキハ700という気動車がいました。関東鉄道といっても関東全域を走っていたわけではなく、茨城県の小さな私鉄です。首都圏から近いということもあり、筑波鉄道や鹿島鉄道と共によく出かけたものです。 写真1 キハ700(1988年撮影) キハ700は地方…

キハ500の排気管は1本だったというお話

写真1 キハ500外観 写真2 排気管とそれ用の通風器 ディーゼル動車はディーゼル機関を動力源として走ります。もちろん排気ガスが出ますが、当時は床下排気という例も珍しくありませんでした。夏、窓を開けた時には下から排気ガスが車内に入って来て煙たかった…

筑波鉄道キハ500

昔、筑波山のふもとに筑波鉄道というローカル私鉄があり、ディーゼル動車がトコトコ走っていました。今回紹介するのはキハ500です。(筑波鉄道は、つくばエクスプレスとは全く別物です。) キハ501~505は1959年に日本車輌東京支店で新製されました。このうち…

小田急の気動車

「電鉄会社に気動車?」と思われるかもしれませんが、小田急の他にも名鉄、南海、東武、東急など、電鉄会社と思われている会社でも結構気動車が走っていました。(もちろんそれぞれ理由がありました。) 小田急の場合は、当時非電化だった御殿場線乗入れのため…