関東鉄道の塗色(1980年代の視点で)

 鉄道車両は、多くの場合鉄道会社ごとに塗色が異なるものです。さらに、10~20年も経つと塗色を変更する鉄道会社が出てきます。

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写真1 旧塗色の車両

 常総筑波鉄道(現在の関東鉄道)の場合、1959年にキハ500が登場した際、新たに「旧塗色」を採用しました。新しいのに旧塗色とは妙ですが、1980年代を「現在」として電子書籍を書いているため、このようにしています。

 さて、「旧塗色」は上半分クリーム、下半分朱色としてさらに細い帯を3本巻いたものでした。写真1に「旧塗色」を示しますが、模型を作ろうとするとマスキングで相当苦しむだろうな…という塗分けです。

 キハ800は1961年新製当初はこの塗色でしたが、1970年代も後半になると写真1のように、まず正面のみ細帯が省略されて「側面のみ旧塗色」となりました。

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写真2 新塗色のキハ800

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写真3 新塗色のキハ900

 さらに1980年代になると、写真2にように細い帯がすべて消えて「新塗色」となりました。模型だけでなく、実物の車両も細い帯の塗分けには苦しんでいたのかもしれません。

 キハ900の場合「側面のみ旧塗色」の時期があったのか否かわかりませんが、1980年代には「新塗色」になりました。正面だけ見ていると国鉄キハ35とそっくりさんです。

 旧塗色は地方私鉄らしく、一方新塗色はすっきりした感じで、それぞれに良さがありました。その後、車両たちも入れ替わりました。のちに「新々塗装」になり、現在は「新々々塗装」になっています。

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ちかてつ
さかてつでした…