現在記事をまとめている関東鉄道キハ550とキハ610は、いずれもTR29と称する台車を履いています。もともと国鉄(鉄道省)キハ42000形ガソリン動車のために設計された台車で、ご覧の通り板材を組合わせて構成されています。なんでこんなに華奢なつくりにしたかというと軽くしたかったからです。ではなぜ軽くしたかったかというと、動力源であるガソリン機関が非力だったからで、その分車両そのものを軽くする必要があったというわけです。ゼロ戦と同じことですね。
近年の国鉄・JRの台車は、動台車がDT**、付随台車がTR**と称していますが、当時(戦前)はまだ分けていませんでした。
しかし、この細さは感動的ですらあります。今ならパソコン使って有限要素法による応力計算が簡単にできますが、当時はもちろんそんなものありません。熟練設計者の勘と経験の産物だと思いますが、よくここまで徹底した駄肉取りができたものです。
以上
ちかてつの
さかてつでした…