関東鉄道キハ800

 前回に続き関東鉄道に関してですが、キハ800(写真1)というディーゼル動車(気動車)がいました。この車両は、均整の取れた美しさを持っていました。

●キハ800の略歴
 1961年 キハ801~805として新製(804~805は筑波線配属)
 1964年 キハ801~805ロングシート
 1964年 キハ804~805が常総線に転属
 1993年 廃車

 筑波線のキハ800は1961年登場早々、真鍋-(筑波線)-岩瀬-(国鉄水戸線)-笠間という直通列車として乗入れ運用されたことがありますが、結局5両すべてが常総線に集結し、通勤車として使われていました。

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写真1 キハ800(1985年撮影)

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写真2 キハ500(1985年撮影)

 さて、写真2はキハ500(厳密に申せばキハ504形)です。キハ800はこのキハ500と実によく似ています。しかしよくよく見ると次のような相違点があります。
 (1)乗務員室窓上に通風口がある。
 (2)車番は貫通扉上部に表示されている。
 (3)標識灯上部の踏板がない。
 (4)車体が長い分、側面窓と屋根上通風器が1つ多い。
 (5)排気管は左右両側にある。

 実を申すと、キハ800はキハ500に対して車体が2m長くなっています。これがいちばん大きな相違点ですが、キハ800はただ単にキハ500の一部を2m伸ばしただけというわけではなく、客用扉の幅を始めとしてあちらこちらの寸法が少しずつ異なっています。またキハ500とは異なり、排気管の有無とは関係なく前後完全に対称になっている点も特徴です。いずれも、その気になって見ないとわかりませんが…。

 キハ800が消えてからそろそろ30年になります。

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ちかてつ
さかてつでした…