日本車輌製造東京支店の跡

1.はじめに

 筑波鉄道キハ500について記事を書き、電子書籍も発行しましたが、この車両が製造された場所は現在どうなっているのか…というのが今回の記事です。

筑波鉄道キハ500
キハ500の排気管は1本だったというお話

2.日本車輌製造東京支店

 キハ500は日本車両製造(にっぽんしゃりょうせいぞう)の東京支店で製造されました。同社の「有価証券報告書-第187期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)」によると、東京支店に関連した沿革は下記の通りです。

 1896年(明治29年) 名古屋市日本車両製造を設立
 1920年(大正 9年) 天野工場(東京隅田町)を買収(→東京支店工場)
 1934年(昭和 9年) 東京支店工場を埼玉県川口市に移転(→蕨工場)
 1972年(昭和47年) 蕨製作所を廃止

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写真1 空中写真(1971年4月撮影)

 写真1を参照すると、東北本線蕨駅の北西に日本車輌製造東京支店(蕨製作所)がはっきり写っています。

3.川口芝園団地

 日本車輌製造東京支店(蕨製作所)があった場所は、現在UR賃貸住宅の川口芝園団地になっています。

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写真2 川口駅方面からの風景

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写真3 南東側からの風景

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写真4 東北本線側の広場

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写真5 案内板

 鉄道車両を製造する工場が存在していた証は、そこには見つかりませんでした。

4.まとめ

 筑波鉄道キハ500の生まれたところは、現在川口芝園団地になっており、そこに日本車輌製造東京支店があったことを示すものは見つかりませんでした。


【注記】本ブログ中の空中写真は、国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」よりダウンロードした写真データを私が編集・加工したものです。

f:id:me38a:20191022195213j:plain以上
ちかてつ
さかてつでした…