丸ノ内線は鎌倉橋の下を走っているか?

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大手町のビジネス街と神田の下町を隔てる日本橋川(外堀川)。そこに架けられている橋のひとつに鎌倉橋(写真1)があります。Yahoo!地図、MapionGoogleマップ等を見ると、丸ノ内線がこの橋の真下を南から北に向かって一直線に走っているように記載されています。

しかし丸ノ内線に乗るたび、なぜか大手町駅の北方で電車が左右に揺れるように感じていました。

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ある日「東京メトロ建設と開業の歴史」という本を買いました。その本の線路図なるものを見ると、大手町駅から北に向かって「350m左曲線→200m右曲線→400m左曲線」とS字状に鎌倉橋の真下を避けているように記載されていました。さらに近年ネット公開された「丸ノ内線建設史」P.84~85を参照すると、鎌倉橋を完全に避けていることが明記されています。電車が左右に揺れるのは当たり前です。図面より、避けた理由は「丸ノ内線の隧道が浅くて鎌倉橋の基礎と干渉するため」ということのようです。

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現地を改めて調べてみると、鎌倉橋南西にある丸ノ内線の換気口(写真2)が道路と並行ではなく角度を持っていることに気付きました。ほほぅと思っていたら、ごーっと電車通過音が響いてきました。

今まで何回も通っている場所なのに、知らないと気付かないものなんだな…と感じました。

参考資料
 1.東京メトロ建設と開業の歴史(2014年)
 2.東京地下鉄道丸ノ内線建設史(下巻)(昭和35年)