丸ノ内線はサンシャイン60通りの先どこを走っているか

丸ノ内線池袋駅を出るとサンシャイン60通りの下を走ります。そして春日通りに入っていくのですが、サンシャイン60通りは春日通りまでつながっていないため、道路下以外の場所を走ります。その経路はYahoo!地図、MapionGoogleマップに記載されていますが、実はいずれも正しい位置から最大50mほどずれています。正しい経路は「丸ノ内線建設史(下巻)」P.18先の図に記載されています。

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上記を確認するため現地を歩いていると、東京地下鉄の前身である帝都高速度交通営団のシンボルマーク(写真1)が目に留まりました。見上げるとここは東京地下鉄の管理地(写真2)。周りの建物が道路に対して直角平行なのに、ここだけ斜めになっています。理由は申すまでもなく、丸ノ内線が斜めに突っ切っているからです。写真を撮影していたら、ごーっという音が地下から響いてきました。間違いありません。この真下が丸ノ内線です。

 

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さらに進むと、写真3のような案内図がありました。案内図中のAからBにかけては公開空地になっており、その右側に写真4のように建物があります。地価が高いのになぜわざわざこんな建て方をしたのか…。この真下が丸ノ内線だからです。丸ノ内線は案内図左方記載の8m道路の下にかかっていますから、この敷地内で基礎を完結させようとするとこのような建て方になってしまいます。

 

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写真5は春日通りの近くです。左に見えるクリーム色の建物の奥の方は、道路に対して斜めに切り落とされています。基礎が丸ノ内線に干渉しないようにするためですね。奥に見える比較的新しい建物は完全に丸ノ内線の真上に位置しています。おそらく基礎は丸ノ内線を門型にまたいでいることでしょう。

その気になって確認すると、地下鉄と言えども地上から見えるものです。

参考資料
 1.東京地下鉄道丸ノ内線建設史(下巻)(昭和35年)