蒸気機関車の走りを動的にしているのがこのロッド類ではないかと思います。
まず、シリンダ-ピストンで発生した力を動輪に伝達するのがメインロッドです。そして動輪どうしを(写真の例では第1動輪~第3動輪を)結んでいるのがサイドロッドです。
模型を見慣れているとサイドロッドは1本の棒のように思ってしまいますが、実物は第2動輪ピンのすぐ脇で関節状に折れ曲るようになっていることがわかります。これによって、各軸がレール面の凹凸に追従した時に無理がかからないようになっています。
液体式ディーゼル機関車が精密な歯車で動力を伝達しているのに比べると、実に原始的で簡単な構造です。この構造の簡単さが蒸気機関車の特徴とも言えるように思います。