蒸気機関車の台枠

台枠は蒸気機関車の背骨に相当します。輪軸が取付けられて牽引力を伝達すると共に、ボイラを初めとする部品の重量を支える役割も果たしています。その重要な機能の割にはずいぶんきゃしゃに見えます。

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写真はC58の例ですが、「先輪-第1動輪」「第2動輪-第3動輪-従輪」がそれぞれ下記の通り結合されます。

(1)-垂直リンク-「先輪の重ね板ばね」-垂直リンク-イコライザ((2)で回転支持)-垂直リンク-「第1動輪の重ね板ばね」-垂直リンク-(3)

(4)-垂直リンク-「第2動輪の重ね板ばね」-垂直リンク-イコライザ((5)で回転支持)-垂直リンク-「第3動輪の重ね板ばね」-垂直リンク-イコライザ((6)で回転支持)-垂直リンク-「従輪の重ね板ばね」-垂直リンク-(7)

つまり、上下方向の荷重は(1)~(7)の穴で支えているわけです。輪軸が取付けられた状態だと見えにくいのですが、ここまで分解してあるとよくわかります。

上記のような構造にすることにより、レール面の凹凸があってもそれに追従することができ、さらに「先輪-第1動輪」「第2動輪-第3動輪-従輪」と2組に分けることにより機関車のピッチングを防止しています。うまいことを考えたもんです。

鉄道模型だと動輪の真上にコイルばねなど入れてみたりするわけですが、それとは全く異なりますね。