毎回、世の中大半の方が気にもしないようなことばかり記事にしていますが、今回も同様の記事です。
【注記】本書掲載の空中写真は、国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」の写真データを著者が編集・加工したものです。
写真1は、今回の記事に関する空中写真です。中目黒駅は東急東横線と東京メトロ日比谷線の駅です。東横線は渋谷方面(写真1の上方)に向かいます。日比谷線は東横線の上下線間に線路があり、①のあたりで東横線の下をくぐって地下に入り、駒沢通の下(写真1の右方)にもぐり込んでいきます。
さて、この①地点ですが、写真2のごとくお店がありました。手前の方には三角形の土地があります。そのうち取り壊されて写真3のようになりました。三角形が大きくなったわけです。写真3の更地の奥に見えるのは②地点に立つ建物です。
さてどうなるのかな…と思っていたら、手前の方の土地も使った、平面が三角形の建物が建ちました。この①地点ですが、写真1を参照するとわかる通り、日比谷線の真上です。
写真5は②地点(目黒区)と③地点(渋谷区)の建物です。両建物の間が区境です。写真6には両区の住居表示板が写っていますが、目黒区は緑色、渋谷区は紺色です。赤いコーンのあたりが区境になります。地下を走る日比谷線も、ここで目黒区から渋谷区に入るわけです。
ところで、②地点と③地点の建物、いずれも高層部と低層部が混在する不思議な外観です。土地が交差点と区境の影響で四角ではないということもあるのですが、それ以上に大きな理由があります。日比谷線のトンネルです。写真1と対比すると、②地点と③地点の南側は日比谷線トンネルの真上になることがおわかりでしょう。トンネルと干渉しない範囲に高層部があり、トンネルの真上に位置する範囲は低層部になっているのです。Googleマップの航空写真モードで見ると、このことが実によくわかります。
②地点の建物の高層部南側は日比谷線トンネルと干渉しているように見えますが、航空写真を3Dにすると高層部が低層部にオーバーハングする構造になっていることもわかります。そういう目でもう一度②地点の建物を見た状態が写真7です。
写真8は少し角度を変えて撮影したものですが、低層部の下を日比谷線が走っている様子がわかるかと…思います(思ってください)。
日比谷線の真上であり、なおかつ区境である…ということで、なかなか興味深い状態になっている…というお話でした。
以上
さかてつでした…