今回の境目は日赤医療センターの北の方に関してです。道路が区境であることはわかっているのですが、道路の真ん中か、それともどちらかに寄っているのかを現地で確認してみました。
【注記】本書掲載の空中写真は、国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」の写真データを著者が編集・加工したものです。
写真2は約80年前(1944年撮影)ですが、想像以上に道が変わっていません。渋谷川の支流である笄(こうがい)川もよくわかります。日赤医療センターなどがある広い区画(渋谷区)には江戸時代、備中藩の下屋敷がありました。
①の場所は渋谷区ですが、そこから北方すなわち港区側を見た状態が写真3です。インターロッキングブロック舗装面の左上の角に接するように港区の道界標(写真4)があります。写真3の大半は港区で、右下のインターロッキングブロック舗装されている範囲のみが渋谷区ということのようです。
写真3と同じ交差点を斜め方向に撮影した状態が写真5です。右下に映っているものを拡大したのが写真6です。港区の基準鋲です。少なくともこの鋲がある範囲は港区と判断されます。ここもインターロッキングブロック舗装の範囲のみが渋谷区で、あとは港区ということのようです。
区境と判断される線上に立って撮影したのが写真7です。私の左半身は渋谷区、右半身は港区です。
写真8は②付近で東の方を見た状態です。インターロッキングブロック舗装された面が右斜めに引っ込んでいきます。その角に港区の道界標(写真9)があります。したがって写真8の大半、アスファルト舗装された歩道は港区ということになります。ちなみに写真8右端に案内板が見えます。これは大銀杏に関するもので、設置したのは渋谷区教育委員会です。つまり、この案内板があるところは渋谷区ということになります。低い石積が区境のようです。
写真10は③付近で東の方を見た状態です。街路樹が並んでいます。その街路樹には写真11に示したような札が取付けられています。この「ケヤキ」札を取付けたのは港区です。下の方に「麻」とありますが「麻布(あざぶ:港区の地名)」の意味のようです。
…ということで、今回の①~③区間において、区境は道路の南側に大きく偏っていることがわかりました。
以上
さかてつでした…