「品川区と港区が接しているのはわかるが、品川区と江東区は接していないのでは?」と思われるかもしれません。しかし、この3区はお互い接しているのです…東京湾の埋立地の上で…
【注記】本書掲載の空中写真は、国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」の写真データを著者が編集・加工したものです。
写真1は臨海副都心の西、潮風公園付近です。斜めに走っている太い道路が、湾岸道路と首都高速湾岸線です。この道路の中央が港区と江東区の境目になっています。また、潮風公園は品川区で、その北東側が港区と江東区です。
写真2は同じ範囲の約40年前です。当時は所属する区がまだ定まっていませんでした。道路は一部しか完成していないし、建物もないし、区境すらなかったわけです。しかし、地下に京葉線(現在のりんかい線)が建設されていることが地表のわずかな筋からわかります。
さて、1980年代に入るとめでたく区境が完成しました。まず3区の接点すなわち「三重点」からです。
写真3と写真4は、品川区と港区と江東区を同時に撮影したものです。ゆりかもめは品川区、歩道の左側は江東区、右側が港区です。写真4は歩道の上から撮影しましたが、フェンスの向こうに見える湾岸道路は品川区、歩道の左側(私の左半身)は江東区、右側(右半身)は港区です。しかし区境を示す標識はありません。3つの区が接し合っている割には味気ない風景です。
写真5は品川区と港区の境目です。歩道の左側は潮風公園で品川区、歩道は港区です。頭上の高架線はゆりかもめです。
品川区と港区の境目を北に向かってたどっていくと、塀にぶつかります。この先は現在工事中です。区境がどのようになっているか知りたいものですね。実は2015年に撮影してあったので、その状況を掲載します。
●以下、2015年の状況です…
写真7は写真6と同一地点の8年前です。歩道の左側は潮風公園で品川区、歩道は港区です。
海に向かって直進すると進行方向の左右両側が公園になります。園内を見ると、なんとブロックが並んでいます。区境です。
園内(品川区側)から7個のブロックを見た状態です。そうと知らないと、何のためのブロックなのか理解できないことでしょう。
角度を変えて、港区側から区境の7個のブロックを見たところです。
区境の7個のブロック越しに、歩道と潮風公園の境目を眺めたところです。左が港区、右が品川区です。
区境のブロックは続いています。左奥に並ぶ7個に続き、木の下に3個並んでいます。さらに海寄りにもぽつんと1個あります。
木の下に3個並ぶ区境ブロックです。左奥が品川区、右手前が港区です。このことを示すためだけのブロックで、私にとっては大いに価値がありますが、世の中大半の方々にはほとんど意味がありません。夜ここを歩いていると区境につまづく恐れ大です。
木の下に3個並ぶ区境ブロックと、その手前に1個ある区境ブロックです。左港区、右品川区です。
1個の区境ブロック越しに海とレインボーブリッジを見たところです。左品川区、右港区です。奥に見えるのは海上保安庁の専用岸壁です。立入禁止です。
海上保安庁の専用岸壁の入口です。私は区境に立っており、左品川区、右港区になります。
写真17は、写真16の場所付近で振り返って見た状態です。奥に1個の区境ブロックがあります。左港区、右品川区です。
写真18は写真17と同じ場所ですが、足元に通せんぼのブロックがあります。区境だからです。ここを通りたい人々にとってはつまづく原因になりそうです。
再び海上保安庁の専用岸壁です。この左の縁が区境です。左品川区、右港区になります。
岸壁は逆L字形に曲がります。進入禁止の札が立っているところは品川区です。
●現在に戻ります…
潮風公園(品川区)のこのあたりは現在工事中で、柵で囲まれています。海上保安庁の船は品川区に停泊していますが、岸壁の奥は港区になっています。職員さん乗船時は、港区の陸地から港区の岸壁をちょこっと通って品川区の岸壁に入り、そこから品川区の船に至ることになります。
お台場地区の品川区と港区の境目にはブロックがあります。ただし現在工事中です。工事完成後、やはり区境ブロックは残っているでしょうか…
以上
さかてつでした…