国鉄の交直流電車用教習車ナヤ11は妙な顔だったというお話

 那珂川駅の一角には国鉄の水戸鉄道学園があり、そこにはナヤ11 1~2が留置されていました。この車両はナハフ11とナハ11から1975年度に改造された車両で、交直流電車用教習車と称していました。

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写真1 ナヤ11 1

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写真2 415系

  ナヤ11 1(写真1)は、ナハフ11の車掌室を改造して運転台が取付けられました。妻面は貫通扉を埋めて完全な平面になり、そこに415系(写真2)等の「標準顔」とほぼ同じ高さに窓が3つ設けられています。しかし前照灯はありません。

 ナヤ11 1に改造された際、ナハフ11時代の客室は機器室になっています。機器室の中がどうなっているか気になりますが、側窓にはカーテンが掛けられており、確認することはできません。

 乗務員室がない側の出入台はきれいにふさがれ、便所と化粧室は撤去されています。ここもおそらく機器室化されているのでしょう。客室、出入台、便所、化粧室を仕切っていた壁も撤去されているのではないかと推定されますが、確認はできていません。

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写真3 ナヤ11 2

 ナヤ11 2(写真3)の場合は、ナハ11の便所・化粧室を改造して運転台が取付けられました。妻面はナヤ11 1と同様の3枚窓です。やはり前照灯はありません。ナハ11時代に尾灯はありませんでしたが、ナヤ11になる際に妻面下部の点検ぶたに追設されました。しかしその取付高さはナハフ11と異なり、結果として顔立ちもナヤ11 1と若干異なります。

 妻面中央の窓を通して機器室のカーテンが見えるので、機器室と出入台を隔てていた扉は撤去されたようです。

 

 ナヤ11…妙な顔の車両でした。 

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ちかてつ
さかてつでした…