Googleマップ航空写真に写らない東西線換気口

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1.はじめに

　ここしばらく「東京メトロ東西線のトンネルはどこにあるか」を連載しています。地下鉄のトンネル位置を特定する手掛かりとして一般的なものは換気口です。換気口は道路などに設置され、Googleマップ航空写真などでその存在を確認することができます。しかし中には「存在しているはずなのにGoogleマップ航空写真には写らない」換気口もあります。今回は、そんな東西線No.25換気口に関するお話です。

2.神田川右岸(東側)の東西線経路

f:id:me38a:20191222164510j:plain — 写真1　工事中の空中写真(1965年8月)

f:id:me38a:20191222164527j:plain — 写真2　近年の空中写真(2017年8月)

f:id:me38a:20191222185549j:plain — 写真3　民有地走行区間(写真2の拡大)

　今回から、写真3の範囲が東に移動しました。東西線はこのあたりの地下をほぼ東に向かって突き進んでいます。今までと同様、⑮～⑱は建物を、No.25とNo.26は換気口を示しています。赤●印、黄●印、青●印、緑●印は、東西線トンネルと道路の交点を示します。

3. No.25換気口とその周辺

f:id:me38a:20191222164636j:plain — 写真4　東西線トンネル真上の風景

　地図と現地状況を対比しながら歩くと、東西線トンネル真上と思われる場所に出ました。もちろん、地下鉄の真上だからといって特別な光景が広がっているわけではありません。ごらんの通りありふれた住宅街です(写真4)。

f:id:me38a:20191222164652j:plain — 写真5　建物⑯および建物⑮

　東西線トンネル真上と思われる場所で神田川の方を向くと…構築物河底通過標識のすぐ上にあった建物⑯とその隣の建物⑮が見えます。東西線トンネル真上であることに間違いはなさそうです。その時、聞き覚えのある音が聞こえてきました。地下鉄電車の通過音です。「換気口がある！」と思い周囲を見渡すと…

f:id:me38a:20191222164711j:plain — 写真6　No.25換気口

f:id:me38a:20191222164726j:plain — 写真7　No.25換気口

　思っていたのと90度向きが異なっていた(鉛直になっていた)のでちょっと驚きましたが、換気口です(写真6および写真7)。車輪とレールから発生する細かい鉄粉が付着して茶色くなっており、鉄道構造物であることを強く印象付けています。
　しかし、道路反対側の住宅にお住まいの方は換気口からの音をうるさく感じているのではなかろうか…と思いよく見ると、●●●シアターと書いてありました。住宅としては使われていないようです。やっぱり…。