路面におけるポールの主張

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写真1 郊外の市境(南側から)

 都心部においては境界標同士が火花を散らしているような境目を見かけたりすることがありますが、郊外に出るとのんびりしたもので、境界標そのものが設置されていなかったりします。写真1の光景などその典型です。手前から奥に続く道路は二つの市の境目なのですが、境界標は見当たりません。
 しかし、奥の方に妙なものが写っています。路面にポールが何本も立っているのです。通行のじゃまになりそうな感じです。

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写真2 ポール(西側から)

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写真3 ポール(南側から)

 近くに寄って観察しました(写真2および3)。じゃまになりそう…などという話ではなく、通行を拒絶しています。かなり強い意志を感じます。

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写真4 幅員減少の表示

 写真4は問題の場所を北側から見た状態です。路面に幅員減少と書いてあります。「一応断り書きしてあるから文句言わないでくださいね」という言い訳を感じます。

 両市の都市計画図を参照して見ると、市境はこの道路の中心ではなく東側(写真3右側、写真4左側)であることがわかりました。さらに、この市境と交差するように新たな道路を造る計画があることもわかりました。となると、ポールで囲まれた土地の地権者が新たな道路の建設に反対しているということなのでしょうか? しかしポールで囲まれたところは「道路」です。では、ポールで囲まれた範囲は「私道」なのでしょうか? 境目、地権、開発賛否、等々が絡んでいるようで、謎が深まります。

 ところで話は変わりますが、このポールはコーン(円錐)ではないにもかかわらず「ポールコーン」と称することが多いようです。これはこれで不思議な話です。