岩手開発鉄道キハ202

現在は貨物線専業の鉄道ですが、昔は旅客営業していました。といっても、旅客営業用の車両は気動車が2両だけ。今回紹介するのはこの鉄道オリジナルの気動車キハ202です。

 

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ご覧の通り、すべてにおいて最低限といった感じの設計です。切妻で貫通扉無し。主幹制御器の構造から、前後切替と変直切替の指令は「引通し線+電磁弁」などではなく空気菅の接続を直接操作しているようです。主ハンドルの下には棒が1本伸びているだけで、クランクか何かで機関の調速機に接続されている感じです。ブレーキに関しては、ブレーキ弁の構造から単なる直通空気ブレーキと思われます。

主要諸元は下記の通りです。
 全長  :13300mm
 車体幅 :2603.2mm
 自重  :21.5t
 定員  :100人 (座席:38人 立席:62人)
 機関  :DMF13C
 伝達装置:液体式
 製造年 :1968年
 製造所 :新潟鉄工所

 

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最低限とはいっても台車に砂箱がついていて、さらによく見ると心皿が動軸側に偏心しているところがこの路線の性格を物語ります。

 

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しかし、定員いっぱいになることなんてあったんだろうか…と思います。私がこの車両に乗った時、乗客を数えるのに片手の指で十分足りました。