保線用機械のひとつとして、大形軌道モータカーというものがあります。保線用機材を搭載したトロッコを牽引するために使われます。
写真は1985年に上野駅で撮影したTMC100A(と思われる)大形軌道モータカーです。自動連結器は装備しておらず、ピン・リンク(ロッド)によりトロッコと接続します。小さな白いバッファがかわいいですね。
富士重工業製ですが、機関はいすゞ製の89PSのもの。変速機もいすゞ自動車用の「前進4段 後進1段」だそうで、トラックと同様ですね。全長4950㎜ですから「大形」と言うより「小形」と称した方が良い感じがします。
前後両方の輪軸駆動ですが、おもしろいのは前後の輪軸が作動歯車装置で結合されていることです。左右の車輪が車軸で結合されている鉄道ならでは…という感じがします。トラックだと、後輪の左右タイヤ間に作動歯車装置があるんですけどね。似ているようで違うものです。
こんな小さな体ですが、水平区間における牽引重量は100t(ただし25‰では40t)だそうです。