【蒲田橋跡】昔を伝える標識があるのはよいことだ…というお話

写真1 歩道上の標識

 歩いていたら、歩道上で光っている金色の□が目に留まりました(写真1)。

 

写真2 蒲田橋跡の標識

 立ち止まってよく見ると、写真2のごとく何やら書いてあります。ここに橋があったようです。

 

写真3 逆川

 写真3は、写真1と90度異なる方向から撮影した風景ですが、奥へ続く道は川だったようです。

 

写真4 蒲田橋親柱

 写真3の道を奥へ進むと写真4のようなものがありました。ここは逆川呑川に合流していた地点で、保存されているものは蒲田橋の親柱です。写真1~3の場所にあったそうです。蒲田橋が架けられたのは1930年ですから、93歳ということになります。もっとも1967年に逆川は埋立てられたそうですから、本来の機能を果たしていたのはそのうちの1/3程度だったわけですね。

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 昔はどのような状況だったのか、調べてみました。

【注記】本書掲載の空中写真は、国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」の写真データを著者が編集・加工したものです。

写真5 1956年

 写真5はまだ逆川があった頃で、蒲田橋がよく見えます。写真2に長さ5.4m、幅10.9mと記されていますが、写真5からも川幅より交差する道の方が広いことがわかります。

 

写真6 1963年

 写真6を参照すると埋立てがかなり進んでいます。地下に大規模下水道が整備されたからです。

 

写真7 2019年

 写真7は最近の状況です。この写真だけ見ても、「ここに川があった」ということは趣味人しかわかりませんね。

 

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 川も橋も消えてしまいましたが、写真2のような標識は昔の状況を現在に伝えている貴重なものだと思います。なかなかよい標識だと思いながら、現地を立ち去りました。

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さかてつでした…