まず空中写真を掲載します。①~⑨は、以下の"1"~"9"が取付けられている場所を示します。
【注記】本書掲載の空中写真は、国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」の写真データを著者が編集・加工したものです。
2017年のある日、渋谷の勤労福祉会館前交差点で信号待ちをしていたら、"8"という数字(写真0)が目に入りました。渋谷駅前ハチ公の像にいちばん近い地下出口に"8"が使われていることは有名ですが、ここは別の場所。そもそも勤労福祉会館との関連性がよくわかりません。「どういうことだろう?」とは思ったのですが、そのうちこの数字のことはすっかり忘れてしまいました。
2023年のある日、再びこの"8"を見て上記の疑問を思い出しました。「これって"1"からあるのだろうか? そしていくつまで続いているのだろうか? よし、今度は全部調べてみよう!」という話になりました(私が私自身に対して勝手に決めただけです…)。
まず、写真1は"1"です。渋谷スクランブル交差点に面したツタヤの前にあります。
写真2は"2 "です。マクドナルドの前にあります。
写真3は"3 "です。西武B館の角(井ノ頭通り入口交差点)にあります。
写真4は"4 "です。ZARAの前にあります。
写真5は"5 "です。モディの東側にあります。"1"から"4"は数字の縁取りが橙でしたが、"5"は縁取りが紫です。
写真6は"6"です。モディの西側にあります。縁取りは再び橙に戻ります。
写真7は"7"です。ゼビオの前にあります。
写真8は写真0と同じ場所の"8"です。
写真は"9"です。そして、この先には東武ホテルがあります。ひょっとすると「東(とー)武だから"10(とー)"で、その少し手前だから"9"…」ということなのかもしれません。ちなみに"10"は見つかりませんでした。
さて、これで終わり…ではないのです。実はファイヤー通りにも「数字」があります。
写真16はファイヤー通りの"6"です。タワーレコードの南側にあります。縁取りは"5"と同じ紫で、この先"9"まで同色です。
写真17は"7"です。モディの東側にあります。
写真18はファイヤー通りの"8"です。タワーレコードの角(神南郵便局前交差点)にあります。
写真19は"9"です。神南郵便局前交差点の北、メゾン渋谷の北東にあります
ところでこの先にあるシダックスですが、この建物は昔「電力館」という東京電力に関する展示施設でした(2011年閉館)。ということは、これまたひょっとすると公園通りと同様に「東(とー)京電力だから"10(とー)"で、その少し手前だから"9"」ということなのかもしれません。"10"は見つかりませんでした。
さて、それではこの数字は何なのか…
写真20をよく見ると不思議なことに気付きます。奥にはシダックス(旧電力館)の特徴のある建物が見えます。つまりここはファイヤー通りなのですが…「公園通り」と記載されているのです。
ふと思って「渋谷公園通商店街振興組合」のWEBサイトを見たら、やはりファイヤー通りに面した店舗、たとえばタワーレコードやABCマートなどもこの組合に加盟していました。つまり写真20の「公園通り」は通りの名称ではなく「渋谷公園通商店街振興組合」の意味ということのようです。数字が取付けられた街路灯の意匠はすべて同じであり、またその意匠が「渋谷公園通商店街振興組合」WEBページに掲載されていることより、同組合がこの数字の設置元である可能性が大です。
さらに「シブテナ」(渋谷のテナント応援サイト)を見たら、答が記されていました。要するにわかりやすくするための数字だったそうです。
渋谷の街は通りとその結節状態が不規則ですが、とても特徴的であるがゆえにいったん覚えてしまえば建物が建替えられても道を間違えることはないと思うのですが…
以上
さかてつでした…