羽田空港へ行く方法はいろいろありますが、「歩いて」「都県境を越えて」行くことが一応可能です。とても不便な経路なので実用にはなりませんが、境目好きとしては外せません。今回は多摩川スカイブリッジの境目(東京都と神奈川県の都県境)を通って、羽田空港(東京都)から神奈川県側に歩いてみました。
写真1は多摩川スカイブリッジと羽田エアポートガーデンがまだ建設中だった頃に撮影されたものです。多摩川スカイブリッジの開通は2021年12月、羽田エアポートガーデンはコロナ禍により予定より3年近く遅れ今年1月にやっと開業しました。
【注記】本書掲載の空中写真は、国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」の写真データを著者が編集・加工したものです。
羽田エアポートガーデンは、HND(羽田空港)のT3(第3ターミナル)と通路で接続されています。結構長い通路なので飽きないように…ということなのでしょう、片側に店舗がずらりと並んでいます。
羽田エアポートガーデンのV字形に配置された建物の間には吹抜けがありますが、そちらへ行かずに多摩川側に建物を突き抜けた場所(屋外)で撮影したのが写真2です。この橋の中央付近が境目で、こちら側が東京都大田区、向こう側が神奈川県川崎市となります。なんとなく川面に赤い二点鎖線が見えるような気がしますが、本当に見えたら異常です。
羽田エアポートガーデンから多摩川スカイブリッジまでは写真3のような屋外通路があります。途中で屋根がなくなりますが、羽田エアポートガーデンはここまでということのようです。民有地と公道の境目ですね。
信号のある交差点を渡るとすぐに多摩川スカイブリッジです。
多摩川スカイブリッジの歩道には写真5のような説明板が埋め込まれています。この調子だと「神奈川県川崎市→|←東京都大田区」という境界標が期待できそうです。
空へ登っていく飛行機が見えます。
足元や欄干に注意しながら歩いていきますが、境界を示す標識が見つかりません。川崎大師はこっちの方ですという説明板が埋め込まれていますが、この橋を歩いて渡るような人であれば川崎大師の場所や方角ぐらいわかっていると思います。それよりも境界標を…
とにかく大形トラックがよく通ります。それでも歩いている人が私以外にもいたのは意外でした。
ふと気づくと下り勾配になっています。この写真8を撮影した場所はもう神奈川県です。結局、都県境を示すものは見つかりませんでした。
写真9は多摩川スカイブリッジの南詰交差点にある案内地図ですが、これには明確に都県境が記されています。羽田空港から歩いて神奈川県に来たことは間違いないのですが、境目を越えた実感がいまひとつありません。
この先、京急の小島新田駅まで1km以上歩きました。一応バスも走っているようですが、忘れた頃にしか来ないようなダイヤでした。羽田空港へ行き来する際には使いものにならない経路です。
以上
さかてつでした…