【千代田区と中央区の境目】区境の鋲

 前回は呉服橋交差点の変化についてでしたが、今回は日本橋川護岸付近の区境に関してです。


写真1 空中写真(2019年撮影)

 前回記したように、外濠の跡が千代田区中央区の境目になっています。日本橋川は埋め立てられずに現在に至っており、そのため区境は①地点から日本橋川に入り込みます。

【注記】本書掲載の空中写真は、国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」の写真データを著者が編集・加工したものです。

 

写真2 2015年5月撮影

 写真2は7年ほど前の①地点の状況です。日本橋川の護岸上部に青緑色の柵と茶色の柵が見えます。青緑色の柵は中央区、茶色の柵は千代田区です。

 

写真3 2016年6月撮影

 写真3は解体工事が始まった頃の大和呉服橋ビルです。護岸上部の柵は変わっていません。

 

写真4 2020年2月撮影

 写真4は常盤橋タワーの鉄骨が組み上げられた状態です。護岸上部の柵は、やはり変わっていません。柵の色相違で区境がわかります。

 

写真5 2022年9月撮影

写真6 拡大

 写真5は常盤橋タワー開業後です。よく見ると(写真6)護岸上部の柵が新しくなっています。写真2と白い看板の位置は同じですが、区境の位置ははっきりしなくなりました。

写真7 河川占用許可標識

 ここから先の写真はいずれも2022年9月に撮影したものです。

 まず白い看板はいったい何なのだろうかと思ってよく見ると、地下に高速道路がある旨記された河川占用許可標識でした。さて、この標識の近くに区境があるはずですが、同じ色の新しい柵に交換されてしまってよくわかりません。

 

写真8 区境の鋲

 常盤橋タワーの公開空地を歩き回るうちに、河川占用許可標識(写真7)の近くに鋲を2本見つけました。写真8の上と下に赤い矢印でその位置を示してあります。これ以外に鋲はなく、この2本は区境を示しているようです。

 

写真9 鋲(拡大)

写真10 鋲(拡大)

 写真9と写真10は、写真8の2つの鋲を拡大したものです。ただし、この中心が厳密に区境とは言えない(目安)ということなのか、基準点などとは異なり+印はありませんでした。

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さかてつでした…