前回は呉服橋交差点の変化についてでしたが、今回は日本橋川護岸付近の区境に関してです。
前回記したように、外濠の跡が千代田区と中央区の境目になっています。日本橋川は埋め立てられずに現在に至っており、そのため区境は①地点から日本橋川に入り込みます。
【注記】本書掲載の空中写真は、国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」の写真データを著者が編集・加工したものです。
写真2は7年ほど前の①地点の状況です。日本橋川の護岸上部に青緑色の柵と茶色の柵が見えます。青緑色の柵は中央区、茶色の柵は千代田区です。
写真3は解体工事が始まった頃の大和呉服橋ビルです。護岸上部の柵は変わっていません。
写真4は常盤橋タワーの鉄骨が組み上げられた状態です。護岸上部の柵は、やはり変わっていません。柵の色相違で区境がわかります。
写真5は常盤橋タワー開業後です。よく見ると(写真6)護岸上部の柵が新しくなっています。写真2と白い看板の位置は同じですが、区境の位置ははっきりしなくなりました。
ここから先の写真はいずれも2022年9月に撮影したものです。
まず白い看板はいったい何なのだろうかと思ってよく見ると、地下に高速道路がある旨記された河川占用許可標識でした。さて、この標識の近くに区境があるはずですが、同じ色の新しい柵に交換されてしまってよくわかりません。
常盤橋タワーの公開空地を歩き回るうちに、河川占用許可標識(写真7)の近くに鋲を2本見つけました。写真8の上と下に赤い矢印でその位置を示してあります。これ以外に鋲はなく、この2本は区境を示しているようです。
写真9と写真10は、写真8の2つの鋲を拡大したものです。ただし、この中心が厳密に区境とは言えない(目安)ということなのか、基準点などとは異なり+印はありませんでした。
以上
さかてつでした…