幌でつながなかったからこそ床面高さを下げられたというお話

 貫通扉がある車両どうしは幌で結ぶのが当たり前…と思われるかもしれませんが、そうとは限りません。

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写真1 連結部

 写真1は、今から40年ほど前、筑波鉄道で撮影した写真です。左はキハ510形キハ511、右はキハ504形キハ505です。

 いずれの車両にも貫通扉はありますが、あくまでも非常用です。通常は通行できません。幌を取付けないので、車体に幌座はありません。そのため、ずいぶんすっきり感じます。

 ところで、キハ511は床面高さ1255mmで、キハ505は床面高さ1150mmです。105mmも差があるのです。仮に幌でつなぐとなると、なかなか厄介だったことでしょうね。ちなみに国鉄気動車は床面高さ1250mmが基本です。若干差異がある車両も存在しますが、この高さがそろっていたからこそ、いろいろな形式をごちゃ混ぜにして幌をつなぐことができたわけです。

 当時の国鉄気動車に比べるとキハ505の床面はかなり低いわけですが、このようなことができたのは、逆に幌を使用していなかったから…と言えます。

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ちかてつ
さかてつでした…