多くの場合、地下から地上の風景は見えません。したがって、地下駅の出口案内は重要です。「多くの場合」と断ったのは、例えば六本木一丁目駅のように出口付近を広く掘り下げて太陽光を取り入れ、外部の状況もよく見えるようにしてある駅があるからです。
そうは言っても、多くの地下駅の出口は「改札口から地下通路が続いていて、その途中に地上へ出る階段通路があって」という構造だと思います。そうなると、階段通路が分岐するところ、さらに地上へ続く階段の途中の案内表示がきちんとしていないと、思っていたのと全く異なるところへ出てしまうということになりかねません。
さて、写真3はJR新日本橋駅の階段通路分岐部です。大きく「2」と出口番号が記され、どちら方面に出るか記されています。案内のデザインはJRと東京メトロでそれぞれ個性がありますが、出口の番号・記号とどちら方面に出るかはっきり記されていれば問題ありません。
ところが、この2番出口に続く階段を登り始めると…写真4のような案内表示があります。「▲地上」という表記、確かにまちがってはいませんが、階段を登っていけば地上に出ることぐらい案内されなくてもわかります。それよりも「この先どこに出るのか」という情報がほしいと思います。写真3の「室町、本石町方面」という表示を見落としてしまうと地上まで案内表示がないからです。「この階段通路は道路脇の建物所有だからJRとしては強いことは言えないのだ」という話なのかもしれませんが、やはり案内情報不足と感じます。
…と思いつつも、趣味的には「▲地上」の存在意味の薄さがおもしろいと思ったのでした。
以上
ちかてつの
さかてつでした…