1.はじめに
木場公園には、地底に続く階段があるといいます。これはいったい何なのか、そしてどの場所に、何か所あるのでしょうか。
2.大江戸線木場車庫
木場公園の地下には都営地下鉄大江戸線の木場車庫がありますが、非常時に地上へ脱出するための施設があります。非常階段です。
それではこの非常階段は何か所あるのか、公園内をくまなく歩きまわって調べてみたところ、6か所ありました。写真1のA~Gがその位置で、木場車庫の範囲と一致しています。非常階段Fは木場車庫の少し外側にありますが、南側に向かって階段が伸びているということのようです。
3.現地の状況
まず非常階段Aですが、木場ミドリアムの北側にあります。写真1のように、広い園路の脇に何気なく存在します。園路との境目には生垣がありますが、扉の前に生垣は無く、脱出の妨げとならないようになっています。
写真3は非常階段Bです。木場ミドリアムの南西にガーデニング広場がありますが、その中に非常階段Bはあります。この角度から見ると小さな温室のようにも見えますが、向こう側に回ると扉があり、そこには「非常階段B」と記されています。
写真4は非常階段Cです。園路をはさんだ木場ミドリアム向かい側にあります。扉の前に生垣があって脱出できないように見えますが、写真の脇にはちゃんと生垣の切れ目がありますのでご安心ください。
この角度で撮影すると木場公園大橋が非常口Cの角(つの)のようです。
写真5は、青空との対比が美しい非常階段Dです。外観は非常階段B(写真3)と同様です。非常階段Bがガーデニング広場の北側で南を向いているのに対し、非常階段Dはガーデニング広場の南側にあり、北を向いています。両非常階段を使って地下から脱出してきた人々は、ガーデニング広場で再会することになります。
写真6は非常階段Eです。この広い場所はふれあい広場と称するそうですが、その中に生垣で囲まれた非常階段Eが存在します。歩道によくある地下鉄の通風口と同様に見えますが、実は蝶番があり、パカッと開くようになっています。非常時には地下から人々が出てくるわけで、事情を知らない人が見たら「地底人だ!」とパニックに陥るかもしれません。
写真7は非常階段Fで、木場公園の南端にあります。これも非常階段Eと同様、蝶番があってパカッと開く構造です。
写真7をよく見ると、5~60m離れた所に非常階段E、200mほど離れた所に非常階段Cが見えます。
写真8は、木場公園の南西にある非常階段Gです。これは「蝶番があってパカッと開く構造」ではなく、非常階段A~Dと同様の建物になっています。塩化ビニール製の管が追設されているようですが、何のためのものかはわかりません。
写真9は、非常階段Gの近くにある園内案内図です。よく見ると、非常階段B、D、Gの図象が記されています(赤文字と↓印は私が追記)。わざわざこのようなものまで律義に記すところがお役所らしいと思いました。
4.まとめ
木場公園にある階段は、その地下にある都営地下鉄大江戸線木場車庫の非常脱出用です。全部で6か所あります。
以上
ちかてつの
さかてつでした…
【注記】本ブログ中の空中写真は、国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」よりダウンロードした写真データを私が編集・加工したものです。