1.はじめに
広い木場公園ですが、この公園の地下には巨大な構造物があると言われています。いったい何があるのでしょうか。
2.大江戸線木場車庫
実は、木場公園の地下には都営地下鉄大江戸線の木場車庫があります。そして、入出庫線が清澄白河駅からここまで続いています。
写真1に示した太い黄色線は入出庫線、その南側の細い黄色線で囲まれた範囲が木場車庫です。テニスコート南端から南方に607m続いており、最大幅は107mという巨大なものです。
木場公園は1992年6月に開園していますが、それに先立ち1988年から1990年にかけて木場車庫の上床板(天井)のみが施工されており、その上に土が盛られて公園になっていました。その後は公園として開放したまま、上床板の地下を掘削して2段積み構造の車庫を建設しています。
なお、木場車庫も入出庫線と同様、ネット地図には記載されていません。国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」では、めいっぱい拡大すると記載されていることがわかります。
3.現地の状況
写真2は清澄白河駅から続いてきた入出庫線の真上の風景です。奥(東)に木々が見えますが、ここが木場公園です。
入出庫線は、わたしの足元付近から半径100m右曲線で木場公園に入って行きます。
写真3は、木場公園の前から西の方を、すなわち清澄白河駅の方を振り返って見たところです。写真奥(西)から道路の下を進んできた入出庫線は、半径100m曲線で左手前に曲がってきます。
ちなみに入出庫線トンネルは、周辺建物の基礎と干渉していません。
写真4は、木場公園のテニスコートです。入出庫線は右に曲がりながら、私の足元から右奥に向かってテニスコートの下を突っ切っていきます。テニスをしている方々は、地下にトンネルがあって電車が時々走っている…などと想像もしていないことでしょう。
写真5は、テニスコートの南にある建物です。空から見てよくわかるように、屋根には木場公園と記されています。この建物右端の右側(東側)あたりが入出庫線と木場車庫の接続部になります。
写真6は、木場公園の中央付近を東西方向に横切る仙台堀川です。オレンジ色の工事用フェンスが見えますが、木場車庫はこのあたりで仙台堀川と交差しています。仙台堀川の護岸に河川占用許可表示板が取付けれらているかと思いましたが、北岸、南岸、いずれにも見当たりませんでした。
木場公園大橋を渡って仙台堀川の南側に入ると木場ミドリアムが見えます。木場ミドリアムとは休憩室兼展示室のようなものですが、それよりも重要なのは木場ミドリアムの北西にある奇妙な建物(写真8)です。開口部は一般的な窓ではなく、網のようなものが取付けられています。樹木で半分隠されているところが怪しげです。
開口部から建物の中をのぞき込むと写真9のようになっていて、地下から温かい空気がもわーっと出てきます。写真1よりここは木場車庫の真上であることがわかります。「大江戸線建設物語」にこの建物は記載されていませんが、木場車庫の換気塔であろうと推定します。
4.まとめ
木場公園の地下には都営地下鉄大江戸線の木場車庫があり、入出庫線が清澄白河駅からここまで続いています。公園内には巨大な換気塔があります。
以上
ちかてつの
さかてつでした…
【注記】本ブログ中の空中写真は、国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」よりダウンロードした写真データを私が編集・加工したものです。