1.はじめに
紀之国坂交差点から紀尾井坂につながる道の途中に、大きな換気口があります。これは地下のどこにつながっているのか…というのが今回の記事です。
2.東京メトロ紀之国坂換気室
東京メトロ南北線は、弁慶濠の下を走っています。途中右に大きく曲がると、紀伊国坂に沿って紀之国坂交差点近くを通過します。紀之国坂交差点と紀尾井坂を結ぶ道の途中に冒頭の換気口がありますが、この地下には紀之国坂換気室があります。南北線トンネルはA線(目黒駅→赤羽岩淵駅)とB線(赤羽岩淵駅→目黒駅)が別々の単線シールドトンネルになっていますが、この換気室で開口長さ10.5mに渡って連絡されており、換気口で地上につながっています。
このあたり、狭い空間に南北線トンネル、丸ノ内線トンネル、首都高速4号線トンネルが並んでいます。上智大運動場より先で南北線は若葉東公園に若干食い込み、外堀通の下にもぐり込んで四ツ谷駅に至ります。
3.地上風景
写真1右下に換気口と注記がありますが、これは紀之国坂換気室のものです。換気口のすぐ左(西)を南北線のA線とB線が通過していますが、地下に紀之国坂換気室があり、開口長さ10.5m(電車1両の約半分の長さ)で連絡されています。この開口部はトンネル側方と上方に広がっており、換気口につながっています。
南北線は上智大学運動場の脇で、外堀通の下を走っている丸ノ内線の下をくぐります。さらに迎賓館北側の若葉東公園に食い込み、外堀通の下にもぐり込んで四ツ谷駅に至ります。
ちなみに弁慶濠の脇を登ってくる道は紀伊国坂、換気口の西側の外堀通にある交差点は紀之国坂交差点、換気口がつながっているのは紀之国坂換気室です。「きのくにざか」という読み方は同一ですが、漢字が異なっている点にご注意ください。
紀之国坂換気口付近から弁慶濠を見たところです。南北線のA線とB線のシールドトンネルが写真奥から私の足元に向かって突き進んできます。写真右手は首都高速4号線で、その右下は外堀通の紀伊国坂、さらにその下には丸ノ内線が走っています。つまり、この写真において地下鉄が複々線になっているのですが、そうは見えませんね。
写真3は、紀伊国坂交差点近くにある換気口です。実を申すと、今回調査するまでここに換気口があることに気づいていませんでした。物事は意識して見ないと見えないものですね。
ここは千代田区と港区と新宿区の三重点になっています。私が立っているところは千代田区、奥は港区、写真右端あたりは新宿区になります。
写真3の換気口を拡大したのが写真4ですが、五角形ですね。坂道を避けるためにこのようになっているのだと思いますが、なかなか面白い形です。
写真5は、外堀通のすぐ脇を走っている首都高速4号線の半地下トンネルです。この先(写真右)で首都高速4号線は外濠通の下をくぐり、迎賓館の敷地を突っ切っていきます。
外堀通の下には丸ノ内線が走っています。さらにこの写真を撮影している私の足元には南北線が走っています。
写真6の左側の道は外堀通で、この真下を丸ノ内線が走っています。南北線は、さらに深い地下を奥から私の足元に向かって突き進んできます。写真右側は迎賓館の敷地になります。私の背後は若葉東公園です。奥は港区、横断歩道の手前側は新宿区です。
写真7は、写真6と同じ交差点です。ここから新宿区になります。南北線トンネルは写真左手前から緩い円弧を描いて右奥に向かっています。
写真8は、四谷中前交差点で若葉東公園を北から見たところです。南北線トンネルは写真左奥から緩い円弧を描き、私の足元に入り込んできます。そして、写真9の中央分離帯から右側の車線の下に2本のシールドトンネルが仲良くもぐり込んでいきます。
4.まとめ
紀之国坂交差点から紀尾井坂につながる道の途中に、大きな換気口があります。これは南北線紀之国坂換気室の換気口です。南北線トンネルのA線とB線がつながっています。
以上
ちかてつの
さかてつでした…
【注記】本ブログ中の空中写真は、国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」よりダウンロードした写真データを私が編集・加工したものです。
