鉄道連隊K2 急曲線通過構造の例

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津田沼駅近くに鉄道連隊K2形蒸気機関車が保存されています(1枚目の写真)。600mm軌間用として47両製造されましたが、写真の134号機を含む16両が1067㎜軌間用に改造されました。

 

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この機関車は5軸なので、急曲線通過のためにふたつの対策を採用しました。ひとつめは「第3動輪のフランジ無し」(2枚目の写真)です。そしてもうひとつは、第1動輪と第5動輪の「Klien-Lindner(クリーン・リントナー)式」でした。

なお、1067㎜軌間用に改造された車両(この134号機等)は通常構造になってしまいました。Klien-Lindner式を採用するにはクランク軸と輪軸の独立が必要ですが、改造時に車輪を左右それぞれ200㎜以上(台枠の)外側に移動してカウンターウェイトと一体化したため、やめざるを得なかったのでしょう。

改軌で用途が変更(野戦鉄道用→専用線の入換用)になり、曲線通過に関してここまで複雑な構造にする必要がなくなったとも言えそうです。