地名ブランドで住居表示が変わってしまった事例

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1枚目の写真は狛江市の風景です。この写真の右側を拡大したのが2枚目の写真です。確かに「狛江市 東野川四丁目30」と読めます。

 

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3枚目の写真は、1枚目の写真の左側です。「成城4-33」すなわち「世田谷区 成城四丁目33」です…。「あれ? ここが狛江市というのは誤りではないのか?」とご指摘を受けそうですが、これら3枚の写真に世田谷区は写っていません。狛江市の風景です。

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実はこの一角、400m×100m程度の土地にA棟からH棟までの8棟の集合住宅(いわゆるマンション)が建っています。A棟からF棟までの6棟は世田谷区ですが、G棟とH棟(1枚目の写真)は狛江市なのです。成城という地名ブランドで販売価格が大きく変わるため、この400m×100m程度の区画すべての住居表示が「世田谷区成城四丁目」になったんだとか…。

もちろん狛江市がだまっていたわけはなく、両市区と開発業者の間で大いにもめたそうですが、結局「本当は狛江市なんだけど住居表示は世田谷区」という不可思議な一角(100m×100m程度)ができたのでした。

ちなみに現地の案内図を見ると、A棟からH棟まですべて「世田谷区成城四丁目33」と記されています。しかし道路の電柱(2枚目の写真)は「狛江市東野川四丁目30」という本来の住所を強く自己主張しています。