東京圏郊外のとある住宅街を歩いていたら、不思議な光景が目に留まりました。階段の上に単身者用アパート(8部屋)が建てられているのですが、登ることができないのです(1枚目と2枚目の写真参照)。
実は、坂道の上の方に新しく入口を設けたので、もともとあったこの階段は不要になったというわけです。半年ほど前に撮影した3枚目の写真(まだ更地)をご覧いただければわかるかと思います。
階段を撤去して擁壁をつくり直すと費用がかかるので、そのまま残してゴミ集積場にした…ということのようです。
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高度成長期、郊外に次々に一戸建て住宅が建設されましたが、半世紀後の現在、主が次々にこの世を去っています。相続人はここに住む気がなく、その一方で土地を遊ばせておくのはもったいないので単身者用アパートを建てたのでしょう…。
50mほど離れたところに似たような雰囲気のアパートが建っていましたが、8部屋中1部屋しか入居していませんでした。今回の写真のアパート前にも「入居者募集」の看板が寂しく立っていました。
すでに始まっている人口減少を実感させる光景です。