もともと地面は地球そのものであって誰のものでもないはずですが、人間が地球上に発生してからは人間が所有・管理していることになっているようです。その結果、たくさんの国が存在し、日本の場合だと都道府県があり、市区町村があり…ということになっています。
そうなってくると当然「境目」というものが生じます。地図を見ると境目は赤い一点鎖線や二点鎖線で表示されていることが多く目立ちますが、もちろん現地にそんな線がペンキ書きされているわけではありません。
ところが…、境目は密かに強く自己主張しているのです。
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野川沿いに野川緑地広場があります。広場に沿った道に、1枚目の写真のような境界標があります。世田谷区と狛江市がぴったりとくっついていますね。双方の矢印が先端部をぶつけ合い、火花が出ているようです。(なお、赤い実線や黄色の文字は私が追記したものです。現地には存在しません。念のため。)
2枚目の写真は同地点から広場の中を見た状態です。両市区の境界標が点々と続いています。
3枚目の写真は180度反対側をみた状態ですが、道路の舗装にひび割れが生じています。両市区のつばぜり合いを感じさせます。
4枚目の写真は広場の中ですが、世田谷区側に植えた木の根っこが狛江市側に越境していますね。まあ、木にとっては境目など関係ありませんけど…。
5枚目の写真は広場の野川側です。河川管理境界と少しずれているところがおもしろいと思います。
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散歩(街歩き)にはこういう楽しみ方もあるという事例でした。