鉄道に関する電子書籍の書式

 私が初めて電子書籍を発行したのは2020年の10月でした。「電子書籍をどのように発行するか」ということに関しては以下の本にすべて書いてありますので、記してある通りに実施しました。

 それよりも私が悩んだのは「紙面書式をどうするか」でした。電子書籍の場合は紙の書籍とは異なり、紙面の大きさが読む人(使う装置)によって異なります。試行錯誤して「1ページ当たりの情報量および文字寸法比率が新書判の紙面とほぼ同じ」になるようにしました。原稿作成に使用しているのはパワーポイントです。以下のような見開き書式を設定し、それに写真、文、図、表を貼り付けています。

表1 発行書名一覧

 まず表1は、現在発行中の書名一覧です。初めての電子書籍は『キヤ92』でした。

図2 旧々書式(『キヤ92』~『同和鉱業…』に使用)

 さて、『キヤ92』に使用した書式を図2に示します。ページあたり「縦1280ピクセル×横800ピクセル」で、見開き「縦1280ピクセル×横1600ピクセル」というわけです。1.59cmとか1.27cmという半端に見える寸法は、それぞれ5/8インチ、1/2インチ、という「切りの良い値」です。

 この書式で4冊目の『同和鉱業…』まで頑張ったのですが、ヤードポンド法の「切りの良い値」にはやはりなじめませんでした。

図3 旧書式(『シル・ヘッダ…』~『北陸生まれ…』に使用)

 図3は5冊目の『シル・ヘッダ…』から使用した書式です。変更箇所を赤文字で示してあります。ヤードポンド法をやめて、近似のメートル法にしました。

 もうひとつ細かい変更は、テキストボックスの位置です。文字はテキストボックス範囲から1mmほど内側に位置するのですが、その分だけ写真や表とずれるのです。ずれをなくして紙面を美しくするため、位置の補正をしました。

 この書式で『北陸生まれ…』まで続けました。なお、表1の27冊目は電子書籍ではありますが、26冊目のペーパーバックを基本としているために書式は全く異なります。

図4 現書式(『電鉄から来た…』~に使用)

 その後、『電鉄から来た…』から図4のように書式を少し変更しました。従来はフォントとしてこのブログと同じくメイリオを用いていたのですが、電子書籍の場合はその名(明瞭)に反して今ひとつ見にくいことがあるように感じ、源真ゴシックに変更したのです。太さが各種そろっているのも魅力的でした。

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 とまあ、このような感じで原稿を作成しています。 

f:id:me38a:20191022200051j:plain以上
さかてつでした…