前回に続き、神田川の支流である蟹川のさらに支流沿いになります。
1.空中写真
【注記】本書掲載の空中写真は、国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」の写真データを著者が編集・加工したものです。
2.現地の状況
写真3は、江戸川橋通の西側歩道から地蔵通を見たところです。写真3左側が子育地蔵尊(①)で、区境は写真右側の建物の下敷きになっています。地蔵通においては区境の位置を特定することはできませんでした。
写真4は地蔵通の南側の道です。写真3右側に写っていた建物の下から区境が出てくるところですが…道路上に何やら線のようなものが見えます。
写真5は、道の南側(写真4の右側)すなわち街路灯の足元を見たところです。路面に埋め込まれたブロックの先を見ると…新宿区の境界標(写真6)があります。なぜか2個並んでいますが、西側(写真5では右側)が新宿区であることと矛盾しません。どうやら路面ブロックの東側(写真5では左側)の縁までが新宿区ということのようです。写真1と対比すると、なるほど…という感じです。
写真7は、体を180度回して北側を見たところです。路面ブロックの先を見ると…文京区の境界標(写真8)があります。細い枝と葉っぱが素敵です。
境界標の矢印は路面ブロックの東側(写真7では右側)を指していますから、ここまで文京区ということになります…が、写真1とよく対比すると、境界標があるところは区境の新宿区側になります。本来なら境界標は文京区側(写真8では右側)に設置すべきと思うのですが、なぜこうなっているのかはよくわかりません。いずれにせよ、わざわざ路面にブロックを埋め込んだのは区境を明確に示すためのようです。
区境は道の南側で東に折れ曲がり、写真9のようにさらに東に向かって続いています。この先は昔の状態がそのままとなっているようです。いかにも川の跡といった感じです。
写真10と写真11は、10年間にどう変化したか示したものです。写真11の奥に街路灯が見えますが、ここが区境です。また、道幅が狭くなっているところは写真9と同一地点を反対側から見た状態です。
写真12はもう少し東です。南側(写真12では左側)が新宿区、北側が文京区です。文京区の黄緑色の住居表示板がちらりと見えます。道の構造から推定すると、左端すなわち側溝の左側まで文京区なのだろうと思います。④地点は現在でもほとんど変わっていません。
以上
さかてつでした…