ブログに使用している写真は40年近く前に撮影したものです。これをデジタル化して材料としているわけですが、傾いたり、構図が悪かったり、黒くつぶれていたり…という状況で、そのままではとても使い物になりません。
しかし、いったんデジタル化してしまえば画像処理ソフトで簡単に修正できます。今回は白黒写真の場合ですが、どのように修正しているかまとめてみました。
1.傾き修正とトリミング
「カメラを水平に構える」のは写真撮影の基本中の基本とされますが、実はこれがむずかしいのです。私の場合、ほとんどの写真が傾いてしまっています。まずこれを修正します。
次に余計な部分をトリミングします。
写真3は写真1に対してずいぶんきちんとした印象になっています。
2.彩度除去
多くの画像処理ソフトには、彩度カーブ、明度カーブの調整機能があると思います。実は初めてこれを見た時、何が何だかわかりませんでした。しかし、「入力に対して出力がどうなるかをグラフ化したもの」ということがわかれば簡単です。
初期設定は45度右上がりの直線で、彩度カーブに関して申せば「彩度の低いところは低く、彩度の高い所は高く」ということです。関数がy=xであると書く方がわかりやすいかもしれません。「出力は入力と同じ」という意味です。
ここでは、彩度カーブ初期設定(青線)をいじってy=0(黒の水平線)にします。入力xにかかわりなく出力yは常に0ということですから、彩度が無くなるということです。白黒写真といっても何となく茶色っぽく感じるものですが、y=0として彩度を除去することにより、写真5のようにすっきりした感じになります。
3.明度調節
一般的に、車両の床下は露出不足気味になります。しかし、黒くつぶれてしまった写真では床下の状態がよくわかりません。そこで、車体はそのままで床下だけ明るくするということが必要になります。
今回は、暗いところのみ明度カーブの傾きを大きくしてみました。初期設定はy=x(青線)ですが、左下1/4程度に渡ってy=約2xにします。つまり「暗いところは明るく、明るいところは明るいまま」となるわけです。その結果が写真7です。床下などの暗い部分が明るくなっていることがわかります。もちろん、修正の程度は画像を見ながら調整します。
電子書籍には、このように修正した写真を用いています。
4.彩度をめいっぱい高くするとどうなるか
ところで、図4と写真5では彩度カーブ調整の効果(彩度を除去する)がよくわからないかもしれません。そこで参考のため、わざと逆にしたらどうなるか、やってみました。
写真9がその結果です。もともと白黒写真なので彩度がほとんどないはずですが、y=∞に設定して残っている色をめいっぱい増幅すると、こんなわけのわからない状態になってしまいます。なるほど、という感じです。
5.まとめ
白黒写真は、
(1)傾き修正
(2)トリミング
(3)彩度除去
(4)明度調整
を実施しています。
以上
ちかてつの
さかてつでした…