1.二種類の日本地図帳
最近、上記左の平凡社「ベーシックアトラス 日本地図帳」(A4判)を買いました。この地図帳の特徴は下記(1)(2)です。これらの特徴に感動したことが購入の理由です。
(1)日本全国すべて統一縮尺(45万分の1)
(2)沖縄県から北海道へ向かって配列(左開き)
実は、同じ平凡社の「ポケットアトラス 日本地図帳」(上記右)を持っていました。この地図帳は小さいこと(A5判)が気に入って3年ほど前に買ったのですが、使っているうちに下記(a)(b)がとても不快に感じられるようになってきました。
(a)見開きに納まるよう都道府県ごとに異なった縮尺
(b)北海道から沖縄県へ向かって配列(左開き)
2.統一縮尺の大切さ (1)と(a)に関して
佐賀県:40万分の1
北海道:120万分の1
ポケットアトラスは、例えば上記のような縮尺です。私はいずれにも旅行で足を踏み入れたことこそありますが、住んだことはありません。いわゆる土地勘がないので、地図帳でいろいろ調べるわけです。
佐賀県:佐賀駅-鳥栖駅は地図上で約6cm
北海道:札幌駅-滝川駅も地図上で約6cm
例えば上記のように地図上6cmの距離ですが、当然のことながら北海道は縮尺が小さい分、実際の距離は大きくなります。佐賀県24km、北海道72kmなのです。縮尺を見て計算すれば小学生でもわかる…はずですが、直感的にわかりません。ページをめくると縮尺が変わり混乱するので、ポケットアトラスを見るたびに不快感が蓄積されていました。
それに対し、ベーシックアトラスは日本全国統一縮尺です。都道府県ごとに縮尺をいちいち気にする必要はありません。生活圏である首都圏の距離感覚を基にして、北海道がいかに広いかを理屈抜きで感じることができます。実に快適です。
3.西から東へ配列することの大切さ (2)と(b)に関して
なぜだかよくわかりませんが、世の中の地図帳は北海道から沖縄県に向かって順番に並べたものが多いようです。北(上)から南(下)へということなのかもしれませんが、この配列のポケットアトラスを使っているうちにだんだん不快に感じるようになっていました。
もともと地表は大きな一つの面です。数10万分の1の地図にしてもそのままではかなり大きくて持ち運びに不便です。そこで一定の大きさ(A4判、A5判等)に切ってまとめたものが地図帳…ということになるわけですが、切断前の(仮想上の)大きな地図に近い形で並べる方が直感的にわかりやすくなります。
一般的に地図において「左は西、右は東」です。であれば、地図帳にする際、左(前寄りのページ)は西(沖縄県)、右(後寄りのページ)は東(北海道)とするのが直感的にわかりやすく、自然です。ベーシックアトラスはまさにこの配列なのです。
4.同じ出版社だが
上記二種類の日本地図帳を比較してみました。編者、発行人、発行所、企画、制作、地形表現、印刷、製本、装幀…すべて同一です。細かいこと申すと、編集部門の電話番号の1の位が3違っていましたが、たいした問題ではありません。「日本地図帳の使いやすさを徹底追及」したのではなかろうかと私は思っています。
なかなか良い日本地図帳ができました。ベーシックアトラスです。
○「ベーシックアトラス日本地図帳」平凡社
以上
さかいめ さかιゝ さかτゝの
さかτっ さかてつでした…