時代と共に変わる基本や常識

 昔、クレジットカードを使える店には「クレジットカード使えます」とわざわざ記されていたものですが、近年は逆に「支払いは現金のみ」と記したお店が増えてきました。クレジットカードに限らず、ICカードQRコード決済など現金以外での支払いが一般的になってきたからです。消費者にとっては支払いが楽で小銭を持ち歩く必要がなくなり、さらに支出の記録が残るという利点があります。お店としては店に現金をあまり置かなくてよい、売上の記録が残るという利点はありますが、支払いを仲介する業者に手数料を支払う必要があるという欠点があります。日本は比較的強盗が少なく、偽札もほとんどないので、現金を扱うことが欠点にならないということなのでしょう。特に規模の小さなお店では「支払は現金のみ」という傾向があるようです。

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写真1 100系(2010年撮影)

写真2 100系(2010年撮影)

 特急電車も昔は「禁煙車」とわざわざ記されていましたが、現在そのようなことはほぼなくなりました。禁煙が当たり前になったからです。写真1および写真2はまだ「禁煙車」の標記があった頃の新幹線(JR西日本の末期の100系)です。ちなみに「禁煙車」が登場したのはいつどこなのか調べてみたら、1976年新幹線こだま号16号車(編成のいちばん端)だそうです。もう半世紀も昔なんですね。現在新幹線はすべて禁煙です。よい時代になったものです。

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 現在、エスカレータは片側一列に乗るのが当たり前になってしまっています。しかし、二列で乗れる設備に一列で乗れば処理能力は半減します。そのため、電車到着直後はプラットホームのエスカレータ乗り場に長~い列ができます。私は待ちたくないし、かといって空いている列に立ったままでは割込みになってしまうので、脇にある階段を上るようにしています。そのたびに「処理能力の半分しか使用しないとはなんとも無駄だな」と感じます。「エスカレータでは歩かないでください」ではなく「二列待機でそのままエスカレータに乗ってください」と案内放送する方がよいと思うのですが、プラットホーム上の電車待ちも「二列で」と書いてあっても一列でだら~っと並んでいることがあるぐらいですから、なかなか浸透しないのかもしれません。「エスカレータは二列で乗る」が当たり前になるのは何年後でしょうか…

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 今回は、時代と共に基本もしくは常識が反転した(してほしい)という事例でした。

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さかてつでした…