1.はじめに
都営地下鉄新宿線の篠崎駅西側は篠崎ツインプレイスになっており、建物がびっしり建っています。それではこのような場所をどのように新宿線が走り抜けているか…というのが今回の内容です。
2.空中写真
写真1は、新宿線船堀駅-篠崎駅間開業(1986年9月)の約2年前の状況です。写真2は35年後の同一範囲です。水色に塗った範囲は篠崎公園予定地です。なお、白い「○数字」は基礎が新宿線トンネルと干渉していない建物、黄色い「○数字」は新宿線トンネルの上に建っている建物を示します。
写真1を見ると、現在の篠崎駅付近が開削工法で工事されている状況がわかります。それ以外の区間は単線シールドトンネル並列なので、写真からトンネル位置を特定することは困難です。そこで今回も、国土地理院の地図が正しいと信じてトンネル位置を写真2に記入しました。さらに下記のYouTube東京都交通局公式チャンネル動画により、トンネルの曲がり具合が地図と矛盾していないことを確認しました。
東行線:【地下鉄】都営新宿線 前面展望(4倍速Ver.)Toei Shinjuku Line frontview(https://www.youtube.com/watch?v=m3K-H32dL5U)
西行線:【地下鉄】都営新宿線急行 前面展望①(本八幡~大島)(https://www.youtube.com/watch?v=HBPTwqr93hE)
3.現地の状況
写真3は、京葉道路の南側から新宿線の進む方向を撮影したものです。写真には高速道路の太い橋脚が写っていますが、新宿線トンネルはこの間を突き抜けているものと思われます。このあたりは将来篠崎公園になります。
写真3の奥には、篠崎ツインプレイスの高層棟がちらりと見えます。
写真4は篠崎ツインプレイス(2008年5月竣工)の高層棟です。建物④は20番街区の賃貸住宅、建物①は21番街区の分譲住宅になっています。新宿線はこれらの建物の間を走っています…というよりも、新宿線トンネルと干渉しないように高層棟は建てられました。
写真5は、篠崎ツインプレイス20番街区と21番街区の境目になっているシンボルロードです。上方には低層棟同士を結ぶデッキがありますが、これと斜めに交差するように、新宿線が写真右から左奥に向かって走っています。
写真6も篠崎ツインプレイスのシンボルロードです。低層棟である建物⑤の奥に換気塔が見えます。このあたりは篠崎駅プラットホームの南端で、この先は開削工法によるトンネルになります。写真6右奥の建物⑥は新宿線トンネルの上ではありません。
写真7は換気塔を南東側から見た状態です。もともと建物⑤のこちら側は裏側という感じなので、換気塔も周囲の風景に溶け込んでしまっています。
写真7右側では千葉銀行の赤い看板が自己主張しています。篠崎駅周辺は東京都江戸川区ですが、「あとちょっとで千葉県なのだなぁ…」と感じます。
写真8および写真9は、篠崎ツインプレイス東側の道路です。新宿線は写真右奥から左手前に突き抜けています。
写真8の建物⑨は篠崎駅真上に建つ建物ですが、Googleマップ航空写真で確認するとまるで大きな船のようです。写真8に写っている部分を舳先にして、周囲の建物に斜めに突っ込んでいくように見えます。
写真10は、建物⑨にある篠崎駅南口です。「大きな船」の左舷に相当します。この建物⑨にはライフ篠崎店が入っています。瑞江駅と同じような感じですね。
写真11は、篠崎駅北口からの風景です。「大きな船」の右舷前方がこの建物⑪を押しのけながら突っ込んでいく感じです。建物⑨の真下は新宿線トンネル(篠崎駅)です。
4.まとめ
篠崎駅西側には篠崎ツインプレイスがあり建物だらけに見えますが、実は新宿線トンネルを避けるように高層棟が建てられています。
篠崎駅の真上には「大きな船」のような建物があります。新宿線は周囲の道路の対して斜めに走っているため、「大きな船」は周囲の建物に斜めに突っ込んでいくように見えます。
以上
ちかてつの
さかてつでした…
【注記】本ブログ中の空中写真は、国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」よりダウンロードした写真データを私が編集・加工したものです。