1.はじめに
清洲橋通を東に向かって走ってきた東京メトロ半蔵門線は、扇橋二丁目交差点付近でほぼ北に向きを変えて小名木川橋の西側から斜めに四ツ目通の下に入り込みます。
今回は、小名木川橋付近の状況、そしてその先にある住吉駅はどうなっているかというお話です。
2.現地の状況
写真1に示したあたりの半蔵門線は、B線(渋谷方面行)シールドトンネルの下にA線(押上方面行)シールドトンネルがあるという2段積み構造です。四ツ目通西側の民有地を斜めに突き進んできた半蔵門線は、小名木川橋の基礎杭を避けながら四ツ目通の下にもぐり込み、四ツ目通西半分の地下をまっすぐ北上して住吉駅に至ります。
写真2は小名木川南側の風景です。半蔵門線は建物⑧と建物⑨の間を左手前から右奥に向かって斜めに通り抜け、小名木川をくぐります。建物⑩は小名木川の北側にありますが、半蔵門線は建物⑩の右側(東側)を通り、四ツ目通の下にもぐり込んでいます。
写真3は、小名木川北岸です。左に見えるのは建物⑩、右に見えるのは小名木川橋です。半蔵門線は、私の足元から写真中央の木が生えているあたりに向かって走っています。その先は左に曲がりながら四ツ目通西半分の地下にもぐり込んで行きます。
写真4は、小名木川橋の南側から見た四ツ目通です。写真中央付近に建物⑩が見えます。半蔵門線は写真左から右奥に向かって走っています。
写真5は建物⑩ですが、四ツ目通に面したところは1階床しかありません。この真下を半蔵門線が左右方向に走っています。
写真6は、建物⑩の少し北から南方を望んだところです。
奥に建物⑨が見えます。半蔵門線は建物⑨の脇を通り、建物⑩の前までまっすぐ走ってきます。その後、建物⑩付近で進路を少し変えて四ツ目通西半分の地下にもぐり込み、右手前に向かって来ます。
写真7および写真8は住吉駅の南端で、いずれもプラットホームの端から撮影したものです。写真8は四ツ目通の西半分になりますが、B線(渋谷方面行)単線シールドトンネルとの接続部がよくわかります。
写真7は四ツ目通の東側になります。こちらは行止まりになっています。
写真9は、写真7および写真8と同じく住吉駅B線(渋谷駅方面行)プラットホームです。一見、島式ホームに見えますが、営業用として使用されているのは右側(西側)のみです。左側(東側)は現在留置線として使用されており、柵が取付けられています。
このB線プラットホームの下にはA線(押上方面行)プラットホームがあります。シールドトンネルが2段積みになっているのと同様、駅プラットホームも2段積み構造になっているのです。A線(押上方面行)プラットホームもB線(写真9)と同様の構造になっています。
写真10は、住吉駅A線(押上方面行)プラットホームの北側です。私が乗ってきた東急8500系が遠ざかっていくところです。よく見ると、電車が走っているA線に右側から留置線が合流していることがわかります。
ここで写真1を再掲載します。
半蔵門線建設史には、住吉駅に2編成分の「留置線」を設けたと記載されています。確かに写真9のような「留置線」がA線プラットホームとB線プラットホームに1線ずつ計2本存在します。しかし、単なる留置線であればこんな構造にしません。この「留置線」は、豊洲駅から住吉駅に至る予定の有楽町線延伸線(黄色の破線)準備工事です。
現在、住吉駅「留置線」の南端は写真7のように行き止まりになっています。半蔵門線は四ツ目通の西半分に納まっており、東半分は有楽町線延伸線トンネル建設のために空けてあるわけです。
ところで、半蔵門線は小名木川橋基礎杭との干渉を避けて建設されましたが、有楽町線延伸線も小名木川橋基礎杭を避けて東側を迂回するように建設されるのでしょうか。気になるところです。
3.まとめ
清洲橋通を東に向かって走ってきた東京メトロ半蔵門線は、A線とB線の単線シールドトンネルが2段積みになった状態で民有地の下を突っ切ります。その後、小名木川橋の基礎を避けて斜めに四ツ目通の下にもぐり込み、住吉駅に至ります。
住吉駅もシールドトンネルと同様、B線の下にA線がある2段積み構造の駅で、有楽町線豊洲方面からの延伸線建設が考慮されいます。
以上
ちかてつの
さかてつでした…
【注記】本ブログ中の空中写真は、国土地理院「地図・空中写真閲覧サービス」よりダウンロードした写真データを私が編集・加工したものです。