モハ1200形は号車ごとに相違点が数多くありましたが、サハ3000形のように新しい車両になると(といっても昭和41年製)、号車による差異はありません。
写真1~2 東床下(1984年)
写真3~4 東側面(1984年、1982年)
サハ3016と同様、戸閉抵抗器、可溶器、接地開閉器などが艤装されています。写真1において戸閉抵抗器の左手前のものが気になりますが、詳細不明です。
写真5~6 西床下(1984年)
サハ3016と同様、制御空気溜、供給空気溜、中継弁、M制御弁、補助空気溜、付加空気溜などが艤装されています。
座に取付けられた中継弁とM制御弁です。M制御弁は先頭車のみ直通ブレーキ、それ以外は自動ブレーキがかかるような制御弁とのことですが、詳細構造はよくわかりません。M制御弁は動作に不満足な点があり、国鉄で多用されたA制御弁は改良版ということになるのだそうです。M制御弁を使用したブレーキ装置(AMM)に関してはそのものずばりの書籍があるようですが、残念ながら絶版です。古本で手に入れられるとうれしいのですが。
「電車用空気制動装置概説―AMM型 附録AMA型 」鉄道教育研究会 (1949年)
参考資料
1.「日本民営鉄道車両形式図集(上編)」鉄道図書刊行会(昭和51年)
2.松原淳「福島交通」「鉄道ピクトリアル1987年3月臨時増刊号」P.152~155 鉄道図書刊行会(昭和62年)