今でも「東急と言えば5000系」という印象が心の底に残っており、親しみを感じる電車です。しもぶくれの丸っこい顔がネコみたいでかわいらしく、18m級というところが私鉄らしくて好きでした。
(東急5000系というと「20m級ステンレス車でインバータ制御で…」となるんでしょうけれど、私にとっての5000系は「初代」5000系です。)
この5000系、直角カルダン駆動のため走行音は静かで「さすが、ツリカケ車とは違う」と思ったものです。ブレーキが電空併用でありながら自動空気ブレーキのため応答性がイマイチで、103系などの電磁直通空気ブレーキに慣れていた私にはそこが逆に魅力的だったのです。
そのうちあちらこちらの私鉄に払い下げられました。東急時代と異なった装いはそれはそれでかわいらしかったものです。
今、いちばん故郷に近いところにいる5000系は5枚目の写真だと思います。ネコさんのように座ったまま「かまぼこ屋根もなくなちゃったしなぁ…。」とつぶやいているように見えます。渋谷駅とその周辺は激変の真っ最中です。