正しくは東横(東京横浜電鉄)の気動車ですが、現在の東急東横線なので、まあ東急でいいでしょう。
「車両費並びに変電所増備による建設費の節約」を目的として1936年にキハ1形として8両製造されています。しかし成績は良くなかったようで、1938年から1940年にかけて次々に他の鉄道へ転出していきました。
写真の車両は上田交通(現在の上田電鉄)クハ273ですが、下記のような経歴を持っています。
東横キハ1→神中キハ1→相模クハ1115→相模クハ2505→上田クハ273
流れていくうちに、登場時の正面2枚窓流線形は、3枚窓半流に改造されています。また、今までご紹介してきた小田急、東武、名鉄の気動車と異なり、途中から電車と連結する制御車に変身しています。
写真撮影は1983年ですから、製造されてから半世紀近く経過していたわけですが、その大半を東急(東横)以外の鉄道で過ごしてきたということになりますね。