名鉄の気動車

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「電鉄会社の気動車」としていちばん有名なのは、おそらく名鉄8000系ではないかと思います。

8000系は1965年に登場、1969年に増備されました。国鉄高山線だけでなく、富山から富山地方鉄道に乗入れていました。1枚目の写真は1982年に富山地方鉄道岩峅寺駅付近で撮影したものです。

8000系は国鉄キハ58を基本に設計されていましたが、名鉄の車両限界が国鉄より小さかったため、車体幅は2730㎜(キハ8200形は2710㎜)と細身でした。ちなみにキハ58は車体幅2900㎜です。

 

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車体長さも19000㎜(キハ8200形は20000㎜)とキハ58(20800㎜)より短めでした。ディーゼル機関を2台積んでいながら1800㎜も短いためにラジエータが床下に収まらず、床上車端部にラジエータ室を設置しています。2枚目の写真はキハ8201のラジエータ室、3枚目の写真は屋根上の冷却ファンです(手前:キハ8201、奥:キハ8051)。

キハ8200形の車体が1000㎜長いのは、2台のディーゼル機関を走行用とし、そのほかに冷房用の小型ディーゼル機関まで搭載していたからです。床下はぎっしりですから、やはりラジエータは床上車端部でした。

車体に関しては7000系の設計を取り入れており、キハ58などと比較すると見晴らしがよいのが印象的でした。

1991年に8500系に置き換えられ、8000系は消滅しました。