電動空気圧縮機

最近のものはスクリュー式等でずいぶん静かになってきていますが、昔その存在感を目いっぱい主張していた装置がありました。空気圧縮機です。

 

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写真は国鉄105系の空気圧縮機で、1981年登場時に某駅で向かい側のホームから撮影したものです。この型の空気圧縮機は105系に限らず、その頃製造された車両に広く使われていました(今でもこの型を搭載している車両は結構残っていますが)。駅の折返し停車時等に突然シュポンポンポンポンポン…と派手な音を立て動作し始めて窓ガラスがビリビリ震えると、「お、自己主張しているね」と思ったものです。

写真の左側の大きな茶筒状のものが電動機、その隣のころんとしたものはクランク室、その右側の若干細めの茶筒状のものはドレイン溜、上部に2個並んでいる∩は吸込みチリ濾しの蓋です。電動機が回転するとベルト(奥にあって見えない)がクランク軸を回し、チリ濾しを通して吸込んだ空気をピストンで圧縮します。

車両工場や車両センターの公開時、パンタグラフのように目立つ機器は観客が多いのですが、空気圧縮機のように地味な機器を見ている人は少ないように感じます。重要な機器なんですけどね…。