東京西部の武蔵野台地は東京湾に向かって緩やかに下り勾配となっており、途中に地下水が湧きだしているところが何か所かあります。そのひとつが善福寺池で、善福寺川の水源となっています。
前編で、明治時代の村の境目が現在の区境になっている旨記しましたが、境目をはさんだ雰囲気の差異は現在でも明確です(写真1~3)。
善福寺池がすり鉢状の地形の底になっているため、周囲にはこの地形を利用した写真4のような神社があります。また、半円状の区境の一方から他方を見ると、写真5のように大きく中央付近(善福寺池付近)が凹んでいることがよくわかります。
区境そのものだけでなく、周辺の地形を感じながら歩くと、いちだんと愉しくなります。