歩いていて一瞬「を、素敵な建物!」と思ったのですが、なんだか雰囲気が変です。近づいてよく見ると、あちらこちらに「組積造では成立しない構造」「素材の薄さが見えてしまう仕上げ」があります。「あぁ、模造品だ…」と気付きましたが、全体的な意匠は悪くないのでひと通り写真を撮って帰ってきました。
調べてみたら、旧第一銀行京都支店(辰野式建築:1906年竣工)をいったん壊してから復元したんだそうです。辰野金吾といっしょに設計したのは葛西萬司だそうで(旧日本銀行京都支店は長野宇平治でした)、そのせいか不安定は少なく、全体的にあっさりした印象です。
ただし、現在見られる建物は複製品に過ぎないので、この印象をどこまで信じてよいのかわかりません。復元することのむずかしさを考えさせられる建物です。