1枚目の写真は、境界標どうしがぴったり接触して火花を散らしている状況です。ここは世田谷区と三鷹市の市区境です。まさにこの矢印の先端を境界線が通っているわけです。ここは「カラスのくちばし」の付け根です。
2枚目の写真にも境界標が見えます。手前は世田谷区、向こうは三鷹市で、さらに奥は…再び世田谷区です。三鷹市の幅は50mぐらいしかありません。ここは「カラスのくちばし」の付け根から1/3程度のところです。
3枚目の写真も同様です。左手前は世田谷区、右奥は三鷹市、そしてさらに奥は再び世田谷区です。三鷹市の幅は50m程度しかありません。ここは「カラスのくちばし」の付け根から2/3程度のところです。
4枚目の写真ですが、このあたりは「カラスのくちばし」の先端部です。やけに黒いビニールが多いなぁと思って周囲をよく見たら「東京外かく環状道路予定地」という立て札がありました。環状道路が完成すると境目が道路に埋もれてしまうわけですね…。
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さて、以上の文章と写真だけでは「カラスのくちばし」の意味が分からないと思いますので、地図を5枚目の写真として掲載します。(市販の地図をそのまま掲載すると著作権の侵害になるので、私が手書きしました。)
赤い二点鎖線が世田谷区と三鷹市の市区境ですが、このあたりの世田谷区の町名は北烏山(きたからすやま)、三鷹市の町名は牟礼(むれ)です。カラスがタカの群れをくわえているように見えます。なんでこんな不思議な形になったかですが、江戸時代に台地上の新田開発が行われた際に境目が並行線で区切られたためではないか…と言われているようです。